第二十一のん♪~ゴールデンウィークと言えば?定番の詩音ちゃんの別荘へ・・・っと、今回は凄い事実が!!それに物凄い事実が発覚。一体どの様な事実でしょうか!?~

桜「はい!のんくら♪珍しく連続で登場しました!きょうは第二十一のん♪です!」


ひより「おぉ~!!凄いね!のんくら♪がスタートした頃もこんな連続的にならなかったよね?」


詩音「遂に作者殿もヤル気を出してくれたのだろうか!?」


照子「早く終わらせたいだけじゃないかしら?」


桜「ですよねぇ~・・・そんなご都合主義じゃないよなぁ~・・・」


作者「いや、ヤル気満々ですよ!本来は日が近い方が内容が頭に入っているから執筆しやすいと言うのもあるからねぇ~(´▽`)」


ひより「(´▽`)」


桜「(´▽`)」


詩音「(´▽`)」


照子「(´▽`)」


作者「まったりですな~。」


桜「って事できょうはゴールデンウィークの話だからあたしらまた例の如く姉御の別荘へレッツゴー♪」


作者「これはこれは!財閥ご令嬢様の御別荘でウハウハですか!これは私も是非とも~♪」


桜「連れて行く訳ねぇだろ!!何で折角の楽しい受験シーズン中の合間のひと時のオアシスであんたが出て来るんだよ!!」


作者「あぁそうですか!分かりましたよ!そんな風に言うなら今回のお話はオール受験勉強で終わらせてやるっ!( `―´)ノ」


桜「嘘嘘!!嘘だからそれだけは止めて下さい!お願いします!!」


作者「まぁ、私も本当は行きたいのは山々なのですが、色々と忙しいので断念しますorz」


詩音「「大人の」・・・小説を書く為に・・・だな?」




♪チャキーン




作者「ひっ!!・・・その毎度毎度、剣を喉元に当てるの止めて頂けないでしょうか?・・・本気でビビッてしまうので・・・」


詩音「是非私も登場させて頂きたいのだが?・・・」


作者「わっ!分かりましたから兎に角その切れ味抜群の剣は鞘に納めて下さい!」


ひより「今日のお話は凛子さんが出るの?」


作者「あぁ!例の秋山・・・いや、凛子さんですね!勿論ご登場頂きますとも!」


詩音「秋山?・・・涼坂だが?」


作者「いや、秋山さんは気にしないで下さい。こちらの間違えですので・・・はい・・・」


詩音「ふむ・・・秋〇凛子と言うキャラクターの大ファンだとか・・・そのキャラクターのイメージを私に乗せて親戚に凛子と名乗らせた・・・ふむふむ・・・では私はこれからその〇山凛子と言うキャラクターのイメージに沿った行動を取る事にしよう!」


作者「いや・・・その・・・勝手に暴露されると色々と困るのですが・・・姉御?」


詩音「ふむ・・・では私は対魔〇とやらになる事にして・・・」


作者「あの・・・ちょっと?・・・落ち着いて下さい?誰か、この人止めて?」


桜「姉御?落ち着いて!アレになっちゃ色々とマズイからさ?・・・ね?」


詩音「そうだな・・・敵に勝てれば良いのだが逆に負けるとなるとそれはそれは大変な事になってしまうだろう・・・」


作者「はいはいその話はお終いです!!それでは、ゴールデンウィークと言う事でひよりちゃんは何かゴールデンウィークについてのエピソードはあるかな?」


ひより「う~ん・・・そうだなぁ~・・・小さい頃に家族で遊園地に行ってね・・・焼きそば定食山盛りで食べたよ?」


作者「遊園地で焼きそば・・・それも定食?・・・君もしかして関西人?」


ひより「ん?・・・関西?って何処?」


作者「いいえ、何もありません・・・えっと、照子ママは?」


照子「ちょっと、名前にママを付けると飲み屋のママみたいだから止めてね?・・・そうね・・・私はやっぱり映画かしら?」


作者「おぉ!流石ママ!やっぱり話のタネをよく理解していらっしゃる!」


照子「ゴールデンウィークは元々連休で映画館が繁盛する週であるからと言う事を以前聞いた事があるわね・・・」


作者「知的なママ素敵♪」


詩音「ふむ・・・最近はアニメーションと言う作品も「劇場版」と言う形で映画館で上映する傾向にあるそうだが、その対魔〇も是非劇場化してみると面白そうだと思うのだが・・・」


作者「あぁ~あ!台無しだ!もう作者引っ込みます!後は宜しくね?」


桜「あちゃ~・・・姉御、ちょっと苛め過ぎたんじゃない?作者必死にその話を上書きしようと頑張ってたのに・・・」


詩音「おぉ!!上書きか!そうだ!あの作品は上書き・・・即ち洗脳的要素があるからな!」


桜「姉御、気に入ってるんだ?その対魔〇って作品に・・・」


詩音「安心しろ!桜!作者殿は私の趣味嗜好が共通しているのだ!だから分かる・・・これは喜びを覚えているはず!」


桜「そう・・・なの?」


照子「あの・・・前にも似た様な下りがあったけれど・・・確か・・・」


詩音「戦姫絶〇シン〇ォギアの事かい?あの時も燃えたな・・・」


桜「あのさ?さっき作者と趣味嗜好が共通って言ってたでしょ?あれって共通しているんじゃなくてさ、姉御はバトル的な要素が好きなんだよね?作者はどちらかと言うと萌え要素だけ取ってると思うから確かに作品自体は同じだったとしても全く別の次元かもしれない・・・」


詩音「そんな!!嘘だろ?・・・まさか作者殿がその様な傾向を好んでいたとは・・・不覚だったorz」




まぁ、この辺りで姉御も落ち着くだろうな・・・




詩音「では、私も萌え要素について勉強してみようと思うのだが・・・」


桜「姉御はバトルモノで良いと思う・・・」


ひより「うん!私もそう思うよ!」


照子「作者に合わせる必要性も皆無だし、どうしてそこまでして作者に?」


詩音「それは!!」


一同「それは?」


詩音「作者殿の大人の方の作品に登場させてもらおうと思っていたから!」


桜「どうしても出たいんだ・・・姉御?」


詩音「無論!当初からの私の夢だったからな!」


桜「あいつが書くんだよ?どんな目に遭わされるか目に見えて分かるって言うか・・・」


詩音「それが堪らないんだ!」


桜「ちょっと方向性がおかしくなって来たからこの辺りでこの話は止めよう!」


照子「日本の祝日も増えて来たから今後もどう言う感じになって行くのか楽しみね?」


ひより「私、休みが増えたら大食い選手権とか出たいな・・・えへへ♪」


桜「いや「えへへ♪」じゃないから・・・胃下垂かよ?」


詩音「休日が増えるのは今の世話しない日本からすると少しでも気が安らぐかもしれない・・・けれど、全ての人たちが休む事が出来る訳では無いからその辺りは一部の人たちだけで残念かもしれないな・・・それはそうと、姫騎士には休日は存在するのだろうか?対魔〇は?」


桜「姉御は割と空気読めない所があるのが新鮮だな・・・」


ひより「ひょっとすると私より空気が読めないかもしれないね?」


桜「お前自覚してたのかよ!?だったらもっとちゃんとやれよな!!」


ひより「えへへ~♪」


照子「あら?けれどひよちゃんが一番空気が読める子かもしれないわね?色々と助けてくれた所があるものね?」


ひより「でへへ~♪♪」


桜「ママ?その辺にしておこう・・・これ以上褒めると更に調子に乗るから・・・」


照子「そうね♪桜ちゃんももうバッチリね?」


ひより「何そのアイコンタクト!もう~私はそんなに調子に乗らないよぅ~!!」


桜「って事で、3年生の話は前編・後編が無いのでそろそろ進めて良いか?」


照子「そうね!じゃぁ、ゴールデンウィークのお話スタート♪」











3年生になって少し落ち着いて来た4月下旬・・・

遂に!?




桜「よっしゃ~!!今日終わればゴールデンウィーク突入だ!!」


ひより「やったぁぁぁ!!!遊ぶよ~!今年もたっぷりと♪」


詩音「2人共、喜んでいる所悪いのだけれど・・・今年は受験シーズンだからあまりハメは外せそうに無い・・・少し自粛しながらと言う事でも良いだろうか?」


照子「そうよ?置いてけぼりになっちゃうわよ?」


ひより「うぅっ・・・照ちゃんそれ気に入ってるよね?」


照子「いいえ?私は大学へ入ってもひよちゃんと一緒にいたいのよ?だからこそひよちゃんには頑張って欲しいの!」


詩音「ひよりはやれば出来る子なのだから1年とは言わなくともせめてこの受験シーズンだけでも頑張ってくれれば良い成果が期待出来るんだ!共に頑張ろう?」


ひより「う・・・うん・・・分かったよ・・・・・で、今年も詩音ちゃんの別荘だよね?」


詩音「あぁ!もう、手配は整えてあるよ!後は、後輩メンバーに声を掛けてあるから返事と詳細は・・・放課後にしようか!」


照子「いつもごめんなさいね?・・・それから手配まで本当にありがとう!」


詩音「いいや、これは私が好きにやっている事だから君たちは気にする必要は無いよ!それに・・・」


桜「凛子さん来るんだよね?凛子さんも!?」


詩音「桜は凛子姉がお気に入りだからね・・・一応休みは取ってくれたから今回も運転とかお願いしているよ!」


ひより「丹羽坂さんは?」


桜「・・・・・・・・」


照子「・・・・・・・・・」


詩音「・・・・・・・・・・・・・・・・」


ひより「何!?・・・私が変な子みたいなその反応!?詩音ちゃんまで!!詩音ちゃんはちゃんと分かってくれているよね?ねぇっ!?」


詩音「ははは♪・・・勿論だよ!皆も忘れてしまっているかと思うけれど、実は榊家には専属の運転手さんが昔からいるんだ!名前は丹羽坂さん!詳しくは第十一のん♪をご覧下さい!」


桜「ひよ子は変な所で記憶力が凄いよな?」


照子「昔から、大事な所は忘れていて周りの皆が困っちゃう事がしばしば・・・」


ひより「ここって責められる所じゃないよね?・・・ね?」


詩音「いや、その通りだ!ひよこ、君のおかげで丹羽坂さんは喜んでくれていると思うよ!」




昼休み・・・




沙希「あの、榊先輩は?」


「あぁ、榊さん?ちょっと待ってね?・・・えっと、あっ!榊さ~ん?お客さんだよ?」


詩音「あぁ!ありがとう!・・・すまない沙希。どうだった?」


沙希「はい!私たちも全員OKが出ましたのでお世話になりますが、宜しくお願い致します。」


詩音「そうかい!それは良かった・・・じゃぁ、早速で悪いのだけれど、今日の放課後詳細について打ち合わせをするから宜しく頼むよ!」


沙希「はい!伝えておきます!」




そして放課後・・・




私たちは帰り道にあるファストフード店へ入って打ち合わせの会議を開きました♪




桜「会議って・・・オーバーだな?」


ひより「良いでしょ!何か打ち合わせっぽくて!」


桜「せめて、ミーティングとか横文字にしようよ?ダサいから・・・」


ひより「酷いっ!!」


詩音「ははは♪・・・まぁ、それは良いけれど、とりあえず、明後日から2泊程で出ようと思うのだけれど・・・皆は日程的には大丈夫そうかな?」


ひより「私はいつでもOKだよ♪」


桜「あたしも大丈夫だよ♪」


照子「私も行く事自体は伝えてあるから大丈夫よ♪」


沙希「はい!先輩となら何時でも何処でも!!」


真希「私も今回のゴールデンウィークは予定がありませんでしたので大丈夫です!」


唯香「ゴールデンウィーク中は大丈夫です♪」


「わたくしも全く問題御座いません!!」


唯香「ひっ!!!誰!?・・・」


丹羽坂「丹羽坂に御座います。」


ひより「わぁぁぁぁぁ!!!!!丹羽坂さんだよ!お久しぶりだね!!元気そうで何よりだよぅ~♪」


丹羽坂「これはこれは、私の事をはっきりと覚えて下さっておいでとは流石で御座います、待川 ひよ子様!」


ひより「酷いっ!!待乃 ひよりだよぅ~!!!待川って誰~!?」


丹羽坂「はっはっはっはっは・・・冗談に御座います。しっかりと覚えておりますとも!趣味はご飯&読書の「正しいご飯の食べかた」現在第5巻まで刊行、累計発行部数1200万部の大ベストセラーにして音声グルメレポーター早瀬(はやせ)・グルメリカ・聖莉香(せりか)様!」


ひより「おぉっ!!凄い設定になってる!!早瀬・グルメリカ・聖莉香とか凄い名前だね!私も使ってみたいよ♪」


丹羽坂「これはこれは出過ぎた真似を・・・」


ひより「その本は私も読んだよ!色々と参考になるから私も見習ってるよ♪・・・音声グルメレポーターって新鮮だよね♪・・・大体テレビで観るから音声だけでどうやって表現して伝えているんだろうね?」


丹羽坂「ははははは♪流石はひより様で御座います。その早瀬と言うどうやら超絶の美少女で現在高校生だとか・・・料理もお手の物で誰にも正体を明かされていないのだとか?」


ひより「うわぁぁぁ!!そんな人いるんだね♪・・・丹羽坂さんも今回の詩音ちゃんの計画には参加するの?・・・私丹羽坂にも是非来て欲しいよ♪」


丹羽坂「これはこれは・・・女性陣の中に私だけが入るなどハーレム状態では御座いませんか!・・・冗談はさておき、私は残念ながら詩音様のお父様のお仕事の兼ね合いでそちらで車を走らせなければならない故、今回は参加出来そうに御座いません・・・本当に残念で御座います。」


ひより「そうかぁ・・・残念だなぁ・・・丹羽坂、色々と知っているし楽しいだろうなって思ってたのにな・・・」


丹羽坂「ははは♪いやはや・・・この様な爺にお相手下さり本当にひより様はお優しいお方です!」


ひより「爺?・・・丹羽坂さんって何歳なの?」


丹羽坂「私で御座いましょうか?・・・はて・・・年月とは過ぎ去るのが早う御座いますな・・・詩音様がお生まれになられる遥かに前、詩音様のお父様、お母様がまだお付き合いなさられる頃、私は青年と呼ばれた頃・・・」


ひより「嘘だよね?・・・どう見ても40歳くらいだと思ってたけど!?・・・」


丹羽坂「それは褒め過ぎで御座いましょう?・・・もう定年間近で御座います。」


桜「嘘っ!?・・・マジ!?・・・」


丹羽坂「はい・・・残念でなりませんが、私には子供がおりません故、今後榊家の運転手の後継者を新たに探さなければならない状態で御座います。」


桜「あたしっ!!あたしがなりますっ!第二種免許取ります!!」


ひより「桜ちゃん早っ!!」


丹羽坂「ははははは♪・・・確かに桜様になら勤まるかもしれません・・・いいや、務まるかもしれません・・・私はもう数年程ありますので私が引退する時にお話が掛かればその時は・・・」


桜「分かった!だからそれまで丹羽坂さんは頑張って!!あたし応援してるから!!」


丹羽坂「これはこれは・・・私もまだまだ捨てたものじゃありませんな・・・かしこまりました。この丹羽坂、定年を全うさせて頂きたいと存じます・・・それはそうと、早瀬・・・いやっ!ひより様・・・後程、その・・・サインなどを・・・宜しいでしょうか?」


ひより「えっ!?・・・だから私は早瀬さんじゃないよぅ~!!」


丹羽坂「あはははははは♪これは失礼致しました!」


ひより「そんなに似てるの?早瀬さんに?私名前と本しか知らないからどんな人なのかサッパリだよぅ~!」


丹羽坂「ちなみにひより様はお料理などは?」


ひより「えぇっとね・・・卵かけご飯が出来るよ?生卵割ってね?アツアツのご飯の上に掛けてからね・・・お醤油を垂らして・・・混ぜて・・・あぁぁぁ♪」


照子「あらあら?ひよちゃん涎が出てるわよ?ハンバーガー持ちながら涎って・・・ぷぷっ♪」


丹羽坂「ふむふむ・・・私も若かりし頃はよくそうして食べておりました!あの至福のひと時を今もなお私の心の中に!・・・はっ!いけません、そろそろ旦那様のご帰宅時間帯で御座いました。皆さま、突然お邪魔致しまして・・・それでは、ゴールデンウィーク、どうぞ心行くまでお楽しみ下さいませ!では・・・」




(早瀬先生・・・次にお会いした時には是非ともサインの方を・・・)


(流石丹羽坂さんだよ・・・分かった!私のサインで良ければ♪)




真希「丹羽坂さん?・・・何か格好良い紳士って感じの方でしたね・・・」


唯香「うん・・・詩音先輩の所の専属の運転手さんだったんだね・・・一瞬誰かと焦ったけど・・・」


桜「神出鬼没だな・・・」




♪ピンポーン

「皆さん、こんにちは♪早瀬・グルメリカ・聖莉香です!今日の放送は、ファストフード店ドナテリアモス サンシャインモール店にお邪魔します♪皆さんはファストフード店ってありきたりだなとか特にグルメ番組で取り上げるものじゃないだろ?ってお思いでしょうが、色々と拘って作られていてとってもグルメに最適なんですよ?そんなファストフード店である、ドナテリアモスさんに今日はお邪魔しています。早速メニューを店員の方に伺ってみましょう?・・・こんにちは♪」




桜「おい!この店内放送ってさっき丹羽坂さんが言ってた人じゃないか?」


詩音「あぁ!大ベストセラー作家で音声番組専属で色々なグルメ番組や他の番組でもやっているあの早瀬・グルメリカ・聖莉香と言う人物だ!」


照子「あら・・・タイムリーね?」




聖莉香「人気のメニューはありますか?」




桜「おい、ちょっと待て?・・・この声何処かで・・・」


照子「えぇ・・・そう言う事だったのね!」


ひより「さぁて、詩音ちゃん?詳細についてお話しようよ?明後日の何時頃にするの?」


詩音「あぁ!そうだね・・・明後日の朝9時に皆の家へ迎えに行くよ!凛子姉が運転してくれるから前の様な感じで!」


桜「凛子さんか・・・楽しみだな♪」


詩音「おや?桜は私と凛子姉どちらがお好みだい?」


桜「いやっ!!そう言う事ここで聞く?」


詩音「ふふっ♪冗談だよ!持ち物も着替えやタオルなどで良いから、後はこちらで用意するよ!」


照子「ありがとう♪いつも本当に助かるわ!」


沙希「私たちからも何かお礼しなきゃいけませんね・・・」


詩音「いいや、気にしないで欲しいんだ・・・本当にこれは私が好きでやっている事だから・・・いつもこうして皆が来てくれて私も凄く嬉しいから・・・」


桜「姉御・・・」


詩音「さて、私も帰ったら卵かけご飯とやらを食べてみたいな・・・」


ひより「うんうん!卵かけご飯はとっても美味しいから是非食べてみてね?」


詩音「それはそうと、早瀬先生はどうして早瀬・グルメリカ・聖莉香と言う名前にしたんだい?」


ひより「適当・・・」


詩音「適当?」


ひより「はっ!!あはは・・・適当じゃないかな?グルメリカって気に入ってるんだ♪如何にもな横文字の名前で・・・日本人なのかな?それとも本当にグルメリカって名前なのかな?」


桜「そう言えば丹羽坂さん、お前に色々と話掛けていたよな?」


ひより「うん!きっと早瀬さんと私が似ていたんじゃないかな?」


照子「私もその早瀬さんの本を読んだ事があるのだけれど・・・何て言うか、意味不明で好きじゃ無いのよね・・・」


ひより「ガーーーン!!・・・・・そう・・・なんだ・・・」


照子「何て言うのかしら・・・食いつきにくい内容で、確かにお料理について書かれてあるのだけれど、どれも好き好んで食べようとは思えないレシピだったり・・・」


桜「そうなのか?あたしは読んだ事無いけど・・・でも大ベストセラーなんだろう?それ相応の内容じゃいのかな?」


照子「まぁ、人の好みは多種多様だから何とも言えないのだけれど・・・私はつまらなかったから1巻で読むのを止めたわ!」


ひより「・・・・・・・・・・」


詩音「照子がそんなに真剣な表情で語るなんて・・・余程の事なんだろうな・・・私は一応最新刊まで読んでいるのだが・・・」


ひより「・・・・・・・・・」


桜「ひよ子?・・・どうしたんだ?急に暗くなったりして・・・てかお前・・・泣いて・・・」




ガタガタッ・・・ダダダダダッ




桜「おいっ!ひよ子!!ひよ子ぉぉぉ!!!!!!」


沙希「ひより先輩っ!!」


詩音「そんなに自分に明かしてくれなかった事が気に食わなかったのかい?」


照子「私は・・・別に・・・」


桜「まさか、早瀬って人・・・」


詩音「店内放送の声で分かっただろ?君なら・・・」


桜「あぁ・・・あの声色、嬉しそうな話し方何処をどう取っても・・・ひよ子だ!!」


沙希「そうだったのですね・・・ひより先輩・・・」


真希「行かなくて良いんですか?照子先輩?」


唯香「大切なお友達なんですよね?」


照子「・・・・・・ごめんなさい、私・・・」


詩音「詳細はメールで送るから!行っておいで?」


照子「ありがとう、皆・・・」




ひよちゃんは何も悪くはない・・・

元々ひよちゃんは照れ屋さんで自分を良く見せる事が苦手だった・・・

でも持前の優しさや柔らかさ、全てそれでカバーして来た。

ひよちゃんが読書好きなのも、食べる事が大好きになったのも全て私とのある事が切っ掛けだった・・・




幼少期の頃・・・




ひより「う~ん・・・う~ん・・・」


照子「ひよちゃん・・・大丈夫?・・・昨日はちゃんと食べたの?」


ひより「う・・・食べられなかったの・・・私・・・あまり食べられないから・・・」


照子「ダメだよ?・・・ちゃんと食べなくちゃ大きくなれないし、病気だって治らないよ?」


ひより「食べたくないから食べないの・・・お腹が直ぐにいっぱいになっちゃうの・・・ケホッケホッ・・・」


照子「ほら、こうして風邪も早く治らないよ?頑張って食べられる様になろう?私も応援するから!」


ひより「うん・・・分かった・・・照ちゃんが言うなら私頑張る!」




小さい頃のひよちゃんはよく風邪を引いたり熱が出て寝込んでいた・・・

その度に私はちゃんと食事を摂ったのか聞いた。

すると「ほとんど食べなかった」と言う答えだった。

体力を付ける為には食事量を増やして動く事が大事だと私は何度もひよちゃんに伝えた。

こうしてやっとひよちゃんは食べる事に対する意識を前向きに持ってくれた。




ひより「照ちゃん・・・私ね?食べる事に関係するお仕事をやってみたいな・・・」


照子「うん!ひよちゃんなら明るくて可愛いし声も綺麗だからきっとテレビでも活躍出来ると思うよ!」


ひより「うん♪私、頑張るね!いつか有名になって照ちゃんを驚かせるんだ♪」




もしかして、あの時の事を覚えて・・・うん!間違い無いわ!記憶力の高いひよちゃんならはっきりと、明確に覚えているはず!私はなんて愚かなんだろう・・・

ひよちゃん?本当にごめんなさい・・・私・・・私は・・・




照子「ひよちゃん・・・やっぱりここだったのね?」


ひより「・・・・・照・・・ちゃん・・・どうしてここが?」


照子「私、ひよちゃんの事なら何でも知っているって思い込んでいた・・・何でも知っていて他の誰よりもひよちゃんの事を・・・でも、そうじゃなかった・・・私が悪かったの・・・私があの本を手に取った時に気付くべきだったの・・・これは私の嫉妬・・・そして私がひよちゃんに対する想いが足りなかった証拠でもあるの・・・だから・・・」


ひより「ううん・・・私が悪いんだよ・・・ちゃんと照ちゃんに教えるべきだった・・・でも、照ちゃんならきっと直ぐに気付いてくれるって私も照ちゃんに対しての勝手な想いを浮かべていたんだ・・・だから、これは私の責任・・・」


照子「ごめんなさい・・・本当に・・・ごめんなさい・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!!!!!!」


ひより「おいで?・・・隣に座ろう?」


照子「ひっぐ・・・ひっぐ・・・ひよちゃん・・・」


ひより「覚えているかな?・・・小さい頃よく私は体を弱らせて熱を出して、その都度照ちゃんがご飯食べた?って聞いて来てくれて・・・私は食べられなかったって・・・何度かそれを繰り返している内に私は照ちゃんが私も応援するからって言ってくれたからその通り頑張って私も食べる様にしたんだ・・・おかげで体も丈夫になって今では食べ過ぎだってよく言われちゃうけどね・・・でもこれは照ちゃんとの約束だったから・・・ううん!約束と言うよりは照ちゃんが私の事を大切に想ってくれていたからそれに応えたいって思って・・・お仕事の事もあったよね?・・・これも照ちゃんとお話していた事を叶えたかったから・・・だから・・・卵かけご飯は今でも大切な照ちゃんと私との思い出のグルメなんだよ・・・」


照子「だから・・・丹羽坂さんに?」


ひより「うん♪・・・料理って言う食べ物じゃないけど、それでも・・・私にとっては最高のグルメなんだよ?」


照子「あの時、私が作ってあげた・・・熱でうなされていたひよちゃんが必死に起き上がって一口ずつ食べてくれたわね・・・うっ・・・うぐっ・・・」


ひより「よしよし♪・・・幼少の頃もよくこうして私が慰めていたよね?・・・今では逆の立場になっちゃったけど・・・」


照子「ううん・・・私は今でもあの頃のまま・・・だよ?・・・ひよちゃんがいないと私は・・・うっ・・・うぅっ・・・」


ひより「ふふっ♪・・・大丈夫・・・大丈夫・・・直ぐに元気になれるよ?泣いても良いよ?辛いなら・・・悲しいなら・・・嬉しいなら・・・」


照子「幸せ♪・・・ひよちゃん・・・あの頃と全く変わっていない・・・私・・・嬉しい♪」


ひより「ふふっ♪・・・ゴールデンウィークだから、明るくね?」


照子「ひよちゃんは不思議な子・・・本当のひよちゃんはどのひよちゃんなの?」


ひより「そうね・・・どの私が本当の私かは、きっとこの先もずっと、照ちゃんしか知らないかもね?」


照子「私は・・・貴女が・・・貴女の事が・・・」


ひより「さぁ、皆も心配するから帰ろうか?」


照子「そ・・・そうね!うん♪一緒に帰りましょう?」




詩音(ふむ・・・そう言う事だったのか・・・いや、これは私だけの心の内にしまっておく事にするよ・・・)




翌々日・・・




ひより「大変!遅刻しそうだよ・・・もう詩音ちゃんたち来るかな?」


照子「あらあら?ちゃんと着替えとタオルは準備したのかしら?」


ひより「昨日、久しぶりに本を読み漁っていたらこんな時間になっちゃって・・・えへへ♪」


照子「もう~!ひよちゃんの家からも本を一時的に没収しちゃおうかしら?」


ひより「そんなぁぁぁ!!それだけは・・・それだけは勘弁してよぅ~!!!」


照子「あら?・・・正しいご飯の食べ方じゃない・・・」


ひより「あっ!・・・それは・・・その・・・」


照子「ごめんなさい・・・あれは全部嘘なの・・・本当は・・・」


ひより「うん・・・」


照子「全部読ませてもらって・・・凄く参考になっているの・・・私も・・・」


ひより「照ちゃん♪・・・」




♪ピンポーン




ひより「しまった!!もう来ちゃったのかな!?」




何とか準備を整えて詩音ちゃんと凛子さんの元へ・・・




凛子「久しぶりだね!元気してた?」


ひより「うん!元気満々だったよ♪今日からまたお世話になります♪」


照子「すみません、いつもいつも・・・」


凛子「あの・・・ごめんなさい、丹羽坂さんから頼まれ事があって・・・何か分からないけれど、ひよりちゃんのサインが欲しいとか・・・」


ひより「えっ!?・・・あぁ・・・一昨日の放課後話をしていた件だったのかな・・・私なかのサインで良いのかな?」


凛子「どうしてもって言ってたから・・・」


照子「ダメよっ!」


ひより「照ちゃん?・・・」


照子「最初は私よっ!」


ひより「ぷっ・・・はははははは♪・・・照ちゃん・・・その顔・・・」


照子「ひよちゃんのサインを最初に貰うのは私よっ!?お願いします!待乃 ひよりって書いて下さい!」


ひより「うん♪・・・いいよ!でも捨てちゃ嫌だよ?」


照子「一生の宝物にするわ♪」


詩音「おや?・・・本名?」


ひより「詩音ちゃんもやっぱり・・・」


詩音「あぁ・・・まぁ誰にも言わないけれど・・・」


凛子「あら?何々?ナイショ話?私にも教えてよ?」


詩音「これは・・・ひより次第さ?・・・ね?ひより?」


ひより「もう、皆知ってるんだよね?」


詩音「そうだね・・・一昨日のメンバーは・・・」


凛子「ん?・・・」




こうして凛子さんにも私の事を伝えた。




凛子「あら!素敵なじゃない!そんな凄い人だったなんて♪私もサインお願いしちゃおうかしら?」


ひより「そんなぁ・・・私なんかのサインなんて誰も欲しくないよ!!」


照子「そんな事は無いわ!?どれだけ早瀬先生のファンがいると思っているの?」


ひより「ん?・・・そんなに凄いのかな?」


詩音「凄いなんてものじゃないよ?正体不明で本と声だけで女子高生、どんな逸材か多方面から注目を集めているからね!」


ひより「ど・・・どうしよう?照ちゃん?」


照子「あらあら?大丈夫よ!「いつもの」ひよちゃんなら誰も気付く事なんて無いから♪」


詩音「確かに「いつもの」ひよりだったらイメージが結び付かないだろうね!」


ひより「それはそれでどうなの~?」


凛子「ぷっ・・・ぷぷぷっ♪・・・ごめんなさい、貴女たちが凄く楽しそうだったからつい・・・」




全員の家に周り遂に現地へ出発した一同・・・




沙希「ひより先輩?その・・・もう大丈夫ですか?」


ひより「うん♪ごめんね?心配掛けちゃって・・・」


真希「良かったぁぁぁ♪凄く悲しそうな顔をされて出て行かれたので私たち心配で・・・」


唯香「本当に安心しました!それで・・・私たちひより先輩にお願いがありまして・・・」


ひより「お願い?・・・何かな!?・・・お姉さんに言ってなさいっ♪(ふふんっ♪)」


沙希「はい・・・ファンクラブ会員の子たちだからサインが欲しいって聞かなくて・・・」


真希「はい!待乃 ひよりファンクラブのメンバーとして是非ともひより先輩のサインが欲しいんです。ダメですか?」


唯香「一生の宝物にしますから!お願いします・・・枕元に飾って寝ますので!」


ひより「そんな・・・神様じゃないんだから・・・恥ずかしいよぅ~・・・えへへ♪」


桜「そんな事言いながらまんざらでも無さそうな表情じゃないか?」


ひより「分かったよ!そんなに言うなら書きます♪特別サービスです♪」


照子「あらあら♪」




こうしてあっと言う間に榊家別荘へ到着・・・




詩音「ゴールデンウィークだから山の方にしてみたよ!」


ひより「わぁぁぁぁ♪凄く素敵な景色だね♪これはお料理も美味しく食べられるね!」


桜「またお前は食べる事かよ?全く懲りないよな?」


ひより「でへへ~♪食べる事は大事な事だからね!元気になる為には沢山食べて寝て・・・」


桜「分かった・・・分かったから先に入ろう?」


ひより「だからね、体力を付ける為にも栄養を摂る事は大切なんだよ?桜ちゃんは体動かすからより多く食べなきゃだね・・・うん!それでね?桜ちゃんは・・・」


桜「わぁ~った分かったからそんなに執拗以上に言わなくったって分かるから・・・」


照子「ふふふ♪」




きっと桜ちゃんも場の空気を盛り上げようとしてくれているのね・・・

本当にありがとう♪




凛子「久しぶりね?ここに来るのも・・・」


詩音「うん・・・10年ぶりじゃないかな?」


ひより「わぁぁぁぁ!!新鮮なお野菜やお肉も・・・ちょっと・・・今日は私がお料理しても良いかな?」


桜「何!?・・・お前料理出来るのか?」


ひより「そうだね・・・今日だけは奇跡が起こるかもしれないね♪」


桜「止めておけって!失敗したらご飯どうすんだよ?」


詩音「大丈夫だろう♪ひよりの思う様にすると良いよ!・・・いいや、是非ともお願いしたい所だよ!」


桜「姉御!?・・・それはマジで言ってるのか?・・・卵かけご飯だぞ?ひよ子って・・・」


詩音「ふふっ♪・・・そうだね!失敗した暁には卵かけご飯にしてみるのもアリかもしれないね?」


桜「ちょっと・・・こんな所に来てまで卵かけご飯は勘弁だよ・・・」


詩音(まぁまぁ、ひよりのあの目を見てみると良いよ?)


桜(どう言う事?・・・って目が真剣だ・・・あんな目付き今まで見た事が・・・)


詩音(野菜が新鮮、肉が新鮮って最初に言ったよね?・・・凄く良い目をしているんだ!料理も出来なければあれを見て直ぐに気が付く人はいないだろう・・・彼女は出来るんだよ♪)


桜(そうなんだ・・・ひよ子って・・・本当に不思議な子だね・・・)


詩音(あぁ♪そうだね・・・とても魅力的でとても優しくて明るい素敵な子だと思うよ?)


桜(ちょっと嫉妬しちゃうな・・・そんな言い方詩音ちゃんがするなんて・・・)


詩音(ははは♪私は桜だけだよ?)


桜(詩音ちゃん♪)




凛子「はて?ここに残されたメンバーがいるのですが?」


沙希「はい!私たちです!」


真希「何良い雰囲気になってるんですか?」


唯香「桜先輩ずるいです!!」


桜「いやぁ・・・気付かれてたの?」


凛子「とっくの昔に・・・ね?」


桜「それは・・・その・・・すみませんでした・・・」




夕食準備まで時間があるので私たちは近くを散策してみる事にした。




ひより「凄いね・・・空気が美味しいよ♪」


桜「空気が綺麗なのは認めるけどさ?美味しいとか本当おばさんかよ?」




♪あははははははははははは




ひより「もうぅ~!良い事言ってたのに台無しだよぅ~!桜ちゃんは食わず嫌いだからダメなんだよ?いつも思っていたけどね?桜ちゃんって・・・」


桜「あぁ~・・・聴こえないぞ?私は何も聴こえな~い♪」


ひより「耳塞いでるからでしょ!?」


照子「ひよちゃんがツッコミを覚えたわね?これも進歩かしら!?」


ひより「照ちゃんはいつも一言余計だよっ!!!プンプンッ!!」


桜「今時「プンプンッ!」って怒る奴いるか?」




夕方前・・・




沙希「ひより先輩?何かお手伝いしますよ?」


ひより「ありがとう♪・・・でも大丈夫だよ?皆はあっちで遊んでて?」


真希「じゃぁ・・・お言葉に甘えて・・・」


唯香「何かあったら遠慮なく呼んで下さいね?」


ひより「ありがとう♪何かあるかもしれないからその時はごめんね?」


照子「私は何をすれば良い?」


ひより「照ちゃんはね♪・・・久しぶりに見てて欲しいな?」


照子「そう・・・ね・・・じゃぁ、前へ座っているわね?私も・・・」


ひより「ん?」


照子「いいえ・・・ひよちゃんは器用だから大丈夫ね・・・」




2時間後・・・




ひより「皆~出来たよ~♪」


桜「嘘っ!!結構手間掛かってそうだったのにもう出来たのかよっ!それに凄く良い匂いだな・・・」


詩音「カレーかい?」


ひより「うんうん!凄い!何で分かったの?」


桜「いや・・・カレーの香り嗅いでカレーだって普通気付くだろ?」


ひより「そうか・・・えへへ♪」


沙希「うわぁぁぁ!!凄いです先輩・・・これ全部先輩が?」


ひより「そだよ♪サラダもあるから沢山食べてね?」




こうしてひよちゃんが作ったカレーとサラダや特製のスープも・・・

懐かしいわね・・・私もお料理を覚えようとしたのはひよちゃんの手料理を食べてからだったわね・・・色々と勉強して・・・って言ってもほとんどひよちゃんから直接教えてもらったのだけれど・・・




詩音「これは!?・・・凄いよひより!!どうしてこの様な香りや味付けを・・・ルーは?」


ひより「ルーは市販の置いてある物を少し使ったけど、ほとんど自分で作ったんだ♪」


桜「嘘だろ!?・・・お前、一体何者なんだよ!?これってプロでも出せる味じゃないだろ?」


沙希「はい!!それにこのサラダのドレッシングに特製と言っていたスープも・・・どれもお店で出て来ても不思議じゃない程です!!」


真希「はい!!こんな美味しい物食べたの私初めてかも・・・」


唯香「カレーってこんなに奥が深い物だったんですね!感動しました!!私、ひより先輩の弟子になりたいです!!」


ひより「そんな・・・皆、褒め過ぎだよぅ~デヘヘヘヘ~♪」


桜「その「デヘヘヘヘ~♪」で全て台無しだな?」




♪あははははははははははは♪




良かった♪・・・皆楽しそうだ・・・

私は、こんな空気が好き。

だから、私は馬鹿にされても良い。

それで皆が喜んでくれるなら・・・




翌日・・・




詩音「もう2日目だな・・・本当に時間の経つのは早いものだね!」


桜「何だか姉御、年寄臭いよ?」


詩音「そうかな?・・・」


ひより「明日は遂に帰るんだよね・・・私ずっとここにいたいよ!住みたいよ!!」


照子「本当にそう思える程素敵な所よね♪」


詩音「気に入ってくれた嬉しいよ!」


凛子「また皆で来ましょうよ?いつでも私たちはOKだから♪」


桜「もう、今から帰るみたいな空気だよね?まだ2日目が始まったばかりなのにさ?」


沙希「今日は何するんですか?」


真希「先輩たちは受験シーズンに入ったから色々と大変だし今年は少し落ち着いた感じでって聞いたのですが・・・」


唯香「そう言う私たちも来年は先輩方と同じ状況なんですよね・・・」


ひより「大食い選手権!!」


桜「朝っぱらから喰うのかよっ!?本当お前の胃袋の中身を見てみたいもんだな!」


ひより「見てみる?うあぁぁぁぁぁぁぁぁ♪」


桜「嘘だよ!嘘だから女の子がそんな大きな口広げて見せびらかすの止めろよ!」




♪はははははははははははは♪




ひよちゃんはいつもこうだ・・・

少し場の空気がよどんで来たら直ぐに自ら犠牲になっても場の空気を良くしようとしてくれる・・・

私はそれをずっと見て来て、色々とひよちゃんに憧れて来た。

そんないつも場のムードメーカーを務めてくれているひよちゃんだけれど、私は知っている。いいえ、これも私が知ったつもりになっているだけなのかもしれない・・・

彼女は・・・本当は今のポジションが好きなんじゃないのだろうと・・・




小学校の頃・・・




照子「学芸会は、シンデレラに決定しました。役は誰にするかを決めて行きたいと思います。」


女子生徒A「私、シンデレラが良いな!」


女子生徒B「私もシンデレラ!」


女子生徒C「私もしたい!!シンデレラが良い!!」


男子生徒A「じゃぁ、僕は王子様が良い!」


男子生徒B「ボクも王子様!!」


照子「あの・・・同じ役が固まってしまったので、くじで主役は決めたいと思います!他に姉妹や木の役、周りの人々を決めて行きたいのですが・・・」


ひより「じゃぁ、私は木が良いな!」


照子「ひよちゃん・・・木はじっとしてなきゃいけないのに大丈夫?」


ひより「うん!私頑張るよ♪木は根(木)が勝負だよね?」




♪あははははははははははは♪




やりたくも無いモノに自ら場の空気を読んでなのか立候補して来て。あの時も結局木とか目立たない役は誰も出てくれなかった。

本当は・・・私の中のシンデレラはひよちゃんが一番似合っていたのだろうと思う。




桜「ひよ子?お前って大人しくしてればかなり男にもモテそうなのにさ?勿体無いよな・・・」


ひより「ん?・・・そうかな?えへへへへ~♪」


桜「あくまで「大人しくしていれば」・・・の話だけどな?」


照子「桜ちゃん?あまりそう言う言い方は好きじゃないわ?」


桜「ん?・・・ママ?・・・どうかしたのか?・・・あたし何か変な事言った・・・んだね!ごめん・・・ひよ子・・・あたし、少し無神経だったかもしれない。」


ひより「えっ?・・・そんな事無いよ?桜ちゃんはいつもの桜ちゃんだし!私もいつもこう言う感じだよね?」


照子「ごめんなさい・・・私・・・」




変なのは私の方だ・・・

少しひよちゃんの事について深く考え込んでしまってた・・・

私の悪い所は、本人が言った訳でも思っている訳でも無い事を如何にも本人が言ったり考えているのだと勝手に思い込んで行動する所だ。

今回の一件についてもひよちゃんが本当に考えていたのかどうか確信は持てなかった。

なのに私は・・・




詩音(照子?・・・君はきっとひよりの事を誰よりも大切に想っているのだろう・・・私が桜を想う気持ちと少し似ているのかもしれないね!だからあまり思いつめないで欲しい。ひよりにも君の気持ちは間違い無く伝わっているよ!ほら、ひよりが心配そうにこちらを見ているよ?ちょっと冗談染みた返しで笑いを取れば良いよ!照子なら大丈夫・・・)




ありがとう・・・詩音ちゃん・・・私も頑張らなきゃいけないわね・・・

ひよちゃんにばかりいつも負担を掛けてしまっているから!




照子「桜ちゃん!!ひよちゃんは渡さないわよ?」


桜「えっ!?・・・いやっ!!私は別にひよ子とは・・・何も・・・いやいやっ!私には姉御がいるだろっ!って何言わせるんだ!!」




♪あははははははははははははは




そうだ!照子は突拍子が無いボケを入れて来る。ここで少し場の空気を柔らかくする。




ひより(ありがとう・・・照ちゃん♪)


照子(ううん・・・私こそ・・・ごめんね?)




2日目は車で少し遠出をして夕食の材料やお土産を買いに行った。




凛子「一番近い所でこのエリアのお土産やスーパーみたいなお店が並んでいるから色々と便利なのよね♪」


桜「本当だ!結構広いですね!」


詩音「田舎だけれど、皆ここへ訪れて買い物を済ませるんだ!だから色々と買えるよ!」


沙希「お土産も色々と選び放題ですね♪私も見周りたいです♪」


真希「家族へのお土産と友達にも♪」


唯香「そうだね・・・私も沢山買ってしまいそうで・・・これだけ広かったら!」


ひより「そうだ!!卵買おうよ!!今日は皆で卵かけご飯にしようよ♪」


桜「お前、そんなに好きなのか?・・・何か理由があるんじゃ?」


ひより「うん!美味しいし手軽に出来るから♪」


照子「良いわね!私もきょうは卵かけご飯にしたいわ♪」


詩音「じゃぁ、卵とちょっとしたおかずか何か作ろうか!」


沙希「何だか楽しそうですね♪こう言う時に食べる事って滅多にありませんし!」


真希「場所や皆がいたりすると味も変わって感じるって言いますし♪」


唯香「結構楽しくて美味しいかもしれませんね♪」




こうしてお土産や卵、おかずになる材料を買って帰る事に♪




夕食・・・




ひより「この卵は凄く鮮度が高くて綺麗だよ!きっと美味しい卵かけご飯になるよ!!(フンフンッ!!)」


桜「かなり興奮気味だけど・・・そんなのよく分かるよな?」


ひより「うん!分かるよ!最初に見た時に卵かけご飯にしたいって本当に思ったから!」


照子「ふふっ♪さぁ、皆で食べましょう?おかずは今日もひよちゃんが用意してくれたわ!」


詩音「いや・・・凄くあり難いのだけれど・・・メインの卵かけご飯よりもおかずの方に目が行ってしまって・・・」


照子「実はね・・・私がお料理出来る様になったのはひよちゃんのおかげなの・・・」


桜「マジでっ!?・・・もしかしてママってひよ子に色々と影響を?」


照子「えぇ!こう言う雰囲気になったのも私が皆が思っている様な感じなのも全てひよちゃんの影響を受けているからなの・・・」


凛子「意外だったわ!ひよりちゃんって色々と影響を与える様なイメージだったけれど、まさか照子ちゃんが!?」


照子「私だったから・・・と言った方が正しいかもしれませんね・・・元々ひよちゃんはこんな感じじゃないんです。今でも、私よりも・・・」


ひより「照ちゃん・・・」


照子「皆がひよちゃんの事をどの様に思っているのかは大体見当が付きます。ですが、皆が思っているひよちゃんは・・・」


ひより「・・・・・・・・・」


照子「ひよちゃんは本当は繊細な子だけれど、とても強くて、優しくて・・・私はこれまでに何度も何度もひよちゃんに助けてもらって来ました。だから私は・・・言わせて・・・下さい・・・ひよちゃん?・・・言っても良い?」


ひより「・・・・・・・いいよ・・・」


照子「私は、ずっとひよちゃんの事が大好きでした。」


桜「ママ・・・」


詩音「・・・・・・・・・・」


凛子「・・・・・・・・・」


照子「ごめんなさい・・・こんな楽しい場で言うべき事じゃないのは百も承知です。けれど、私はこの10年以上ひよちゃんを想い続けて来たんです。私が虐められて泣いた時にも助けてくれて、私を慰めてくれました。誰からも愛される様なひよちゃんは、私にとっても憧れの存在で、ひよちゃんが食べる事が大好きになったのは、幼少期に体が少し弱かったひよちゃんにもっと元気になって体力を付けて欲しかったから私が何度もひよちゃんに言って来た事なんです。私がある日約束の様に、私も頑張るからひよちゃんも沢山食べて早く体を丈夫にして元気になって欲しいから・・・と。ひよちゃんが食べる事に関してのお仕事をしたいと言ったのも私が背中を押したんです。全部ひよちゃんは覚えていた・・・私は些細な事で嫉妬して・・・どうして私にいち早く教えてくれなかったの?と・・・私の方がまだまだなんです。ひよちゃんは大切な事はずっと覚えてくれています。丹羽坂さんの事についてもですが、ひよちゃんは全部覚えてくれているんです。私たちが忘れてしまった事でも全部・・・覚えてくれているんです。きっと馬鹿な子の振りをし続けて辛い事や苦しい事が多々あると思うんです。これは私が勝手に思っている事だからひよちゃん本人はどう思っているのか分からないけれど・・・私はずっとひよちゃんの隣にいて、少しでも「素の」ひよちゃんをもっと感じていたいって・・・そう思うんです・・・だから・・・私はこれからも・・・ずっとひよちゃんと一緒にいたいの!!」


ひより「照・・・ちゃん・・・ありがとう・・・本当に・・・本当に・・・グスッ・・・」




ひよちゃんが泣いている・・・

きっと・・・私、ひよちゃんを怒らせてしまったのかもしれない。

隠して来たひよちゃんの秘密を全て暴露したみたいな感じがして・・・

それでも、私は言わずにはいられなかったの・・・

私も、もう胸が張り裂けそうだったから。

ごめんね?弱い親友が隣にいて本当に・・・本当にごめんね?




♪パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ




照子「えっ!?・・・どうして?・・・皆?・・・」


詩音「これが私たちからの気持ちだよ?よく勇気を出して言ってくれたね?ありがとう!胸の内に秘めている事がこれ程までに辛かったのだろうと手に取る様に伝わって来たよ!」


桜「ごめんなさい・・・あたし・・・本当に何も知らなくて・・・分かろうとしなくて・・・本当に・・・本当にごめんなさい!!」


照子「いいえ・・・皆は凄く理解しようとしてくれているわ・・・私こそひよちゃんに謝らなければいけないの・・・ひよちゃん・・・いつも頑張っていたのに・・・それを台無しにしちゃったね?・・・私・・・貴女の隣にいる資格無くなっちゃったわ・・・今日限りで・・・貴女を・・・貴女の事を・・・諦め・・・うっ!!」




♡チュゥゥゥゥゥゥゥゥ




照子「ひよちゃん!?・・・そんな・・・」


ひより「ごめんなさいは私のセリフだよ?・・・照ちゃんをここまで苦しませていたなんて私・・・今まで知らなかった・・・本当にごめんなさい・・・本当に・・・本当に・・・」




こうして皆に私たちの事を告げた・・・

皆も私たちの想いや気持ちを受け入れてくれても、今まで通りいつもの様に振る舞ってくれた。やっぱり、ここにいる皆に伝えて良かったのだと、そう思う。




3日目・・・帰宅前・・・




詩音「皆も喜んでくれたみたいだし!また来よう!」


桜「色々と深い思い出になったな!」


凛子「皆?忘れ物は無いかしら?そろそろ帰るわよ?」




帰りは相変わらず車内でワイワイしながら帰って行く・・・




詩音「さぁ、着いたね!皆、お疲れ様♪」


照子「今回は色々とお騒がせしました・・・」


凛子「いいえ!貴女たちを見ていると本当に羨ましいなって思うの!本音でこうして仲間を信じ、助け合い・・・私も毎回楽しみなんだ♪こうした空間に同じ場所に居れて、感じられて・・・これって本当に素敵な事なんだなってね♪」


ひより「そのセリフ頂いても良いですか?(キラキラ☆)」


凛子「何か使うの?人の名言を取ったらそれは「名言」では無くて「迷言」になっちゃうのよ?」


ひより「それも頂きたいです姉御!!(キラキラ☆)」


凛子「あらら!余計な事言っちゃったわね?まぁ、私は見なかった事にするわね?」


ひより「ありがとう御座います!姉御!!」


桜「あのさ?姉御って詩音ちゃんの事だろ?凛子さんは・・・」


ひより「凛子姉御で!」


桜「ぷっ・・・はははははは!何だよ凛子姉御って・・・そのままじゃねぇかよ!!」


ひより「おかしかったかな?じゃぁ、姉御の凛子とか・・・これもそのままか・・・」




いつものひよりだな・・・とは言っても今のこのひよりも「ひより」なんだろう・・・

照子はどう思っているのか知らないけれど、ひよりはあくまでひよりだ!どんなひよりであったとしてもそれは全て「ひより」として存在しているから・・・











ひより「えっ!?・・・終わり?・・・今日凄かったね!!」


桜「完全に最終回的な話だったじゃねぇか!?」


詩音「こう言う話もたまには良いものだね♪」


照子「色々とお騒がせしてしまって・・・恥ずかしいわね・・・」


桜「とは言いつつ、ひよ子がまさかの有名人だったとはな!そっちの事について色々と聞かせてもらいたいものだがな?早瀬・グルメリカ・聖莉香せ・ん・せ・い?」


ひより「フルネームで言わないでよっ!!プンプンッ!!」


桜「だから、「プンプンッ!!」なんて今時言わないって!」


詩音「きょうは、ひよりと照子の意外な一面を多く知る事が出来て私も色々と楽しかったよ♪」


照子「うっ・・・・・・」


桜「まさか、料理も出来たとは・・・ひよ子は色々と謎が多過ぎたからな!いつかこんなデカいの振りかざして来るだろうって事は思っていたんだけど・・・これ程だったとは!!」


ひより「いいよいいよ♪もっと褒めて~♪デヘヘヘヘ~♪」


桜「本当にその「デヘヘヘヘ~♪」ってのだけは必要性を感じられないけどな?」


ひより「酷いよぅ~!!これは私のトレードマークなんだよ?」


桜「キモ笑いがトレードマークってどんな美少女だよ!」


ひより「美少女って思ってくれているんだね♪桜ちゃん♪」


桜「そう言う性格じゃなかったらな!」


照子「そうね・・・絶対に出してくれないと思うけれど、ひよちゃんの本当の姿は・・・」


桜「本当の姿は?・・・」


照子「何処かの国の王女様の様な感じじゃないかしら?」


ひより「ちょっと!無茶苦茶言っちゃダメェェェ~(>_<)」




♪あははははははははははは




詩音「まぁ、照子の言っている事が本当だとすればそれはとても見てみたいひよりの本当の姿の1つなのかもしれないね!」


ひより「えっと・・・次回は夏休み前のお話で~す!梅雨明けの前後のお話だからジメジメを吹き飛ばせる様なお話を・・・」


桜「逃げた・・・って事は本当のひよ子って・・・?」


照子「さて、どうでしょう♪」


詩音「クスッ♪・・・まぁ、次回も是非会いに来て欲しいね!」


桜「次回はひよりの本の事やグルメ番組(音声のみ)についてジワジワと♪」


ひより「もう、その話は止めてよ!!恥ずかしいから・・・」


桜「ははははは♪まぁ悪い事してるんじゃないんだから堂々と話をすれば良いのに?」


ひより「何の為に隠して来たのか分からなくなっちゃうじゃない!!」


詩音「ひよりがマジマジとツッコミを入れている姿を初めて見た気がするよ♪」


ひより「時々真面目にツッコミ入れてるよぅ~!!」


桜「時々なのかよっ!?それは認めるんだ?」


照子「ぷっ・・・ふふふふふっ♪」


詩音「おや?照子まで笑っているぞ?ひよりは何も言わなくて良いのかい?」


ひより「もう~!!!ぷんすかっ!!」


桜「いやいやいや「ぷんすかっ!!」って何だよ!?」


ひより「プンプンッ!の最上級だよ!!」


桜「はへぇ~・・・色々と面白い事考えるな!流石ひよ子だ!」


照子「と言う訳で、次回もお楽しみに♪」


ひより「凄い文字数になっちゃったよ!?じゃぁ、次回までバイバイ~♪」






















第二十一のん♪ 終

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る