第314話【重要機密】

西京りんりんセンターでの出来事の後に公安部長の森永の所に呼び出されたTDTの面々。

草佐々と美亜の報告に驚愕する小林と森永。


「人間が怪人に・・・?」

「それは重大事だな・・・」

「そうですよね・・・」

「これは発表は出来ないな、 もし発表すれば人間の中の怪人狩りが始まる可能性も有る

小林君、 草佐々君、 猫又君、 この件は重大機密とする

他言は無用だ」

「分かりました」

「了解しました、 癒し屋が言っていた誠也と鶴瓶に関しては如何しますか?」

「二人共直ぐに顔は割れた、 ノギクボ製薬の重要人物として指名手配をした所だ

直ぐに見つかるだろう」

「そうですか・・・」

「君達には初仕事で大仕事になってしまったな、 御疲れ様」

「いえいえ、 これが仕事ですから」

「あのー・・・所で一つ質問なんですが・・・」


美亜が二人の会話に割って入る。


「何だね?」

「何でC2号部隊が居たのですか? 私、 知らなかったのですが・・・」

「実はゼロから怪人の目撃情報が有ったんだ」

「怪人の目撃情報? 木天蓼さんから?」

「いや木天蓼さんとは別のゼロからだ、 そこで小林君にだけ

C2号部隊が君達を付けていると教えてあげたんだ」

「何で私達には教えてくれなかったんですか?」

「ナチュラルに捜査が出来る様にと言う配慮だ」

「私達、 信用されていないんですか?」

「美亜ちゃん、 そこまで突っかかる必要無くないか?

もしも俺達がC2号部隊と一緒だったと知ってたら癒し屋が会ってくれたか分からないぞ?」


草佐々が諫める。


「でも・・・仮にも仲間だった人達ですから知らなかったのは納得いきません

教えてくれても良いのに・・・」

「ん? 今でもC2号部隊の人と連絡を取っているのかね?」

「え、 えぇ、 取っていますよ、 当り前じゃないですか」

「そうか、 念のために聞くが情報漏洩はしていないだろうな?」

「え? そんな事する訳無いじゃないですか」

「そうだろう、 C2号部隊の人達も情報漏洩をしたくなかったのだろうな」

「あ・・・」

「分かってくれたら良いんだ、 じゃあ小林君、 増員について話し合いたいから残ってくれ

草佐々君と猫又君は下がって宜しい」

「分かりました」

「・・・はい」


草佐々はするりと、 美亜は若干不満げにその場を立ち去り部屋を出た。

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