第305話【西京調査】

「草佐々さん!! 西京について色々調べて来ました!!」

「おう、 美亜ちゃんは働き者だねぇ・・・」


資料を沢山持って来る美亜を褒める草佐々。


「草佐々さん、 あんまり興味無いですね」

「まっっっっっったく興味無いね!!」

「草佐々さん、 そんな事言えるのも今の内ですよぉ」

「何?」


にひにひ笑う美亜。


「草佐々さんが興味無いって事は私、 知ってたんですよ」


ドヤ顔を決める美亜。


「お、 おう・・・それで?」

「それで私調べて来たんです」

「何を?」

「西京の観光名所です!!」

「・・・・・」

「西京の観光名所です!!」

「二回言わなくて良い、 観光名所? なんでそんな物を?」

「いやぁ、 だって観光名所ですよ? 観光名所、 行かなきゃ損でしょ」

「いや、 行かねぇよ」

「何でですか!?」

「前にさ、 北国のすげぇ綺麗な夜景を修学旅行で見に行ったんだ」

「ふむふむ、 それで?」

「まっっっっっったく興味がわかなかった」

「えぇ!? じゃ、 じゃあ何に興味有るんですか?! グルメですか!? エロですか!?」

「エロって・・・嫁入り前の娘がそんな事言うんじゃありません!!」

「西京には本番有りの店とは一杯有りますよ!!」

「本番とか言うんじゃない!! そんな店怖くて行けるかぁ!!」

「怖いって何ですか!? 病気ですか!? 料金ですか!?」

「両方じゃああああああああ!!」


ぜーぜーと肩で息をする草佐々。


「仲良くやっているようだね二人共」


様子を見に来た小林。


「小林さん!!」

「草佐々君、 ここを君はキャリアの袋小路だと思っている様だが

逆に考えるんだ、 ここで手柄を挙げれば次期TDTのリーダーは君だ」

「・・・・・あんまり嬉しくないですね」

「ならばこう考えよう、 国の税金で西京に旅行が出来る、 と!!」

「!!・・・・・あんまり嬉しくないですね」

「そんな事無いだろう、 美亜ちゃん、 他に西京の名物は無いかね?」

「オーソドックスですが色々美味しい料理とかありますよ!!

たこ焼きとか串カツとか!!」

「串カツか!! それは良いね!! ビールと一緒にやれたら最高じゃないか!!」

「そうですよね!! 向こうで一杯やりましょう!!」

「・・・・・何だコイツ等・・・」


盛り上がる二人を後目に頭を抱える草佐々だったのであった。

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