第268話【開幕】

天使でも降りて来そうな晴天の日。

真昼のMidnightParkファンファーレが鳴り響き

大砲の空砲が空に向かって撃たれる。

ピラミッド型の建物の前に観客席が作られ巨大なオーロラヴィジョンが作られている。


「皆様本日は御来園誠に有難うございます!!

当MidnightPark支配人のバクです!!」


バクの着ぐるみ頭の男がゲスト達に頭を下げる。


「さて!! ご挨拶はこの位にして本日のメインイベント!! Mazeの参加者達を御紹介します!!」


わああああああああああああああ!! と観客がどっと沸いた。


「堅実な戦い方で怪人を撃ち滅ぼす事が出来るのか!? 三日月!!」


三日月がゲートから現れた。


「今回はチーム戦!! 何時もの殺人癖は収まっているのか!? バーサーカー!!」


ヘラヘラしながら三日月の後に続くバーサーカー。


「着実な一手を打ち出せるのは彼女!! ハニービー!!」


緊張した面持ちで刀を手に進むハニービー。


「やる気が無いが他者を助けるヒーロー的存在!!

今回そのキャラが活かせるのか!? ああああ!!」


ああああは平然と進む。

歓声が一段落した後にバクが説明をする。


「さてこのMazeのルールを説明します!! このピラミッド型の迷路の中から

お宝を入手して来て貰います!! お宝は金庫に入っているので金庫を探し出して

その金庫からお宝を回収して来て貰います!!

金庫の開け方はファイター達に支給したインカムで指示を出すので指示に従って下さい!!

そしてファイター達には小型のカメラも支給されており

ファイター達の見る映像はこのオーロラヴィジョンにもリアルタイムで楽しむ事が出来ます!!」


観客達から感嘆の声が漏れる。


「また御覧の通りにこのMazeの周辺には対怪人用大砲が設置されており

Mazeの中の怪人が外に出てもゲスト様方への安心は確保されています!!」

「さっきの大砲か、 空砲だけの飾かと思っていたよ」


バーサーカーが軽口を叩く。


「ファイター達に警告しますが基本的には怪人とは戦わない事を推奨します

持ち運べる程度の武器は全く効果が有りませんので」

「良いのか? 地味な絵面になるぞ?」

「御安心を、 怪人の方から襲って来るから場面的には持ちますよ」


バクは、 はははと笑ってから手を挙げる。


「それではMazeの中に入るが良いファイター達!!」


四人はMazeの中に入って行ったのだった。

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