第247話【状況整理】

「まず状況を整理するぞ」

「状況の整理?」


誠也の提案に首を傾げる合田。


「まず何が有るかを正確に把握しておくべきだろう」

「それもそうですね」

「まずは合田達が持って来た拳銃五つと自動小銃三つ

弾は結構あるから気にしなくても良いかな」

「そうですね・・・」

「次に合田達が持って来たスーパーで買って来た物

瓶ビールが5本にカレールー、 人参に・・・」

「それは別に考えなくても良いんじゃないですか?」

「・・・じゃあ合田には食事でも作って貰おうか」

「あ、 はい・・・じゃあ野菜炒めでも・・・」


合田がキッチンに行く。


「そしてこの屋敷に有った合成麻薬とガソリン、 火を点ける奴も有るな」


ドンッとラップ音が響く。


「・・・死体も有った」

「怖すぎでしょうこの館・・・」

「これで如何戦うと言うんですか?」

「そうだなぁ・・・ビール瓶からビールを抜いてガソリンを入れて火炎瓶でも作るか」

「昔を思い出すなぁ・・・」


丸太が漏らす。


「昔、 学生運動をやってたんだよ」

「学生運動?」

「火炎瓶とか作ったなぁ・・・」

「え? 学生運動って何をしているんですか?」

「何かアレだよ・・・大学に閉じこもったりとか・・・」

「???」

「それはさておき、 後は合田が持っていたコンロやら何やらの調理器具・・・

何で持ち歩いているんだ?」

「合田さんは飯作るのが上手いんです」

「家庭的だな・・・」

「オンナミタイダナ」

「いやいや、 板前さんとか大体男性だぞ?」

「イタマエッテナンダ?」

「それはさておき、 この状況・・・結構ヤバいんじゃないんですか?」

「何が?」

「怪人が来て対処出来るのかどうか・・・」

「待ち伏せするのとされるのだったら待ち伏せする方が有利だろ」

「・・・・・・・」


黙る一同。


「おい、 野菜炒め出来たよー」

「分かったー」

「喰うんですか!?」

「腹減ってるしな」

「こんな状況で!?」

「今の内に食っとかないと次、 何時食えるか分からないぞ」

「・・・・・」


皆が食堂に向かう。

野菜炒め、 と言う割には肉に野菜が少し入っていると言った塩梅で

肉が多めだったので御飯が進み誠也達も上機嫌だった。


「若干ショウガ使っているな?」

「分かります?」

「良い感じだ、 生姜焼きっぽくてステキ」

「ありがとうございます」

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