第238話【食卓】

テーブルに並べられた魚料理を食べる一同。

皿は紙皿だが料理は一級品だった。

刺身を醤油に付けて食べる誠也。


「これ、 とれたて?」

「つい数時間前に釣って来ました」

「身がぷりぷりしている、 御飯を温めたのは英断だったな」


刺身を食べながら絶賛する誠也。


「あ、 この鯖の味噌煮、 骨迄柔らかい」

「圧力鍋の力です」

「圧力鍋まで持って来るのは凄いなぁ・・・」


むしゃむしゃと食べる鶴瓶。

ガツガツと食べるマーチンとポナタ。


「おっ、 焼き魚、 ビールでも出すか」

「ビール!? ちょっと野木久保さん、 例のブツの解析をして欲しいのですが・・・」

「今日はもう遅い、 休んでから明日に解析しても問題無いだろう」

「なるべく早くしてほしいのですが」

「今日は色々回って草臥れているんだ、 それ位良いだろう」

「ならばせめて日本酒に・・・」

「日本酒でもアウトだわ」


細見のヤクザの言葉にスキンヘッドがツッコミを入れる。


「アンタ達は喰わないの?」

「俺達はもう食べましたんで」

「取れたてを海の上でね」

「うわっ・・・それ絶対美味しい奴じゃんか・・・」

「これ写真です」


ヤクザの中でも一番若い奴がスマホの画像を見せる。


「イカ!? うわっー良いなぁー!! 俺イカ超好きなんだよー!!」

「イカ良いですよねぇ」

「アンナノクウトカアタマオカシイ」

「う・・・ん・・・」

「海外ではタコとかイカとか食わないらしいね」

「ナマザカナモクワナイ、 キモイ」

「これは酷いなぁ・・・にしても本当に美味しいな

元板前か何かやってたの?」

「料理が趣味なんで・・・」

「料理が趣味でヤクザやってるの?」

「悪いスカ?」

「・・・まぁ、 俺もエリートだったけど悪い事してたし問題無いか」

「でも良い腕してるわぁ、 板前としてもやっていけるんじゃない?」

「恐縮です、 でも兄貴には劣りますわ」

「ふぅん・・・」


一しきり食べた後に一息ついた誠也。


「ねむ・・・」

「ソロソロネルー」

「私も酒入ったし寝るわ、 おやすみー」

「おやすみー、 と言うか鶴瓶さん酒飲んだのか

俺も考え直して止めたのに」


寝室に向かう三人を後目にヤクザ五人と対峙する誠也。


「さて、 と、 じゃあちょっと色々聞いて良いかな?」

「何をスカ?」

「浦吉が片腕を無くしたを無くしたりとか

phantom energyを調べろって言った事とかについてだよ」

「・・・・・」

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