第180話【キャサバル・バニー】

国内最大手財閥の美少女社長として15で就任し

社長2年目のキャサバル・バニーが口を開いた。


「システムC2ですが個人的な意見としてアリだと思います」

「兵器じゃないですか!!」

「兵器の何がいけないのですか?」

「なっ!?」

「良いですか、 人間社会において怪人が脅威なのは皆さんも周知の通り

その怪人に対抗する手段を持つと言うのは重要な事です

兵器だからと毛嫌いするのは如何かと思います」

「しかしシステムC2は電力を多く使用すると聞きます!!

エコロジーの観点から見ても納得出来ません!!」

「エコロジーですか、 貴女らしい観点ですね」


グレネード・ストロベリーは気候行動サミットでスピーチをした事により

有名になった17歳の環境活動家である。


「でも環境って人の命より大事ですか?」

「っ・・・」


言葉に詰まるグレネード。


「そりゃ、 大事でしょ」


鵜崎 理人が横から口を挟む。

彼は芸人だが毒舌でハッキリとした物言いが受けてコメンテーターもやっている。


「人間が死ねばそれまでですが地球が死んだら人類も共倒れじゃないですか」

「しかしその死んだ人間には無限の可能性が有るでしょう」

「可能性?」

「もし死ななければ環境保全の為の発明をするかもしれない」

「それを言い出すのは卑怯だ、 未来何かするかもしれないで済ませたら

もしも生き延びたら犯罪者になるかもしれないから積極的に人を見殺そう

と言う事も出来ますよ」

「全く関係無いけど良いかな?」


この番組の準レギュラーになりつつあるタレント井坂 藤吉郎が横から口を出す。


「どうぞ」

「ストロベリーさんって飛行機はエコじゃないからって拒否してたけど

一体どうやってこの国に来たの?」

「船で来ました」

「船ねぇ・・・電気を使わないのはエコだけども

貴方は今マイクやら何やらで電気を使っているけどもそれは良いの?」

「無いと何が何だか分からないですよ」

「確かにそれじゃあスタジオ内で声が拾えないねぇ」

「他に意見ある人は居ますか?」

「んじゃオイラでも良いかい?」


素手で猪を撲殺出来る住村流空手免許皆伝の住村 落地が挙手した。


「住村さんは今回は反対の様ですね」

「あぁ、 オイラにゃシステムC2って言うのは如何も性に合わねぇんだよなぁ」

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