第167話【安心感】

C2号部隊隊員と共に国道115号線に向かうトラックに同乗する黒部テレビクルー達。


「佐々島さん

このシステムC2はこれからどの様な運用が為されるのでしょうか?」

「私は非常時なのでこうして前線に出ていますが基本的には教官なので

そう言った話は良くわからないですね」

「そうなんですか」


アナウンサーが取材を始めていた、 最初は怪人の前に出ると言う事で気が気では無かったが

先程のシステムC2の威力を目の当たりにしてから安心感を持って仕事をする事が出来た。


「私の所感で良いのならば話せる事は無くも無いですが・・・」

「お願いします」

「このシステムC2は大々的に広まると推測します」

「それは何故?」

「兵器が忌避される傾向に有るのは理解出来ます

しかし兵器が有るお陰で安心出来ると言うのも御理解いただけるでしょう」

「そうでしょうか?」

「現実に今、 貴女はシステムC2の威力を知ってから安心してスムーズに仕事が出来ています」

「なるほど・・・」

「無辜の市民の皆様の安心の為にもシステムC2は拡大するでしょう」

「実際の所システムC2は大量に作る事が出来るのでしょうか?」

「それは問題無いとは思います、 使用者に関しては鍛える必要が有ると思いますが

優秀な警察官や軍人を鍛え上げれば半数は問題無く使いこなせると思います」

「一般市民も使えますか?」

「鍛え上げれば可能だと思いますが、 電源の確保に難儀するでしょうね

充電に必要な電力は半端じゃないですから」

「そうなのですか」


またしても車が止まった。


「怪人達が押し寄せて来ます!! 数は5, 60は居ます!!」

「三人残って車をガードしろ、 残りは私に続け」

「分かりました!!」


佐々島達が車の外に出る。


「カメラを回して!!」


カメラマンがカメラを回す。

佐々島達がシステムC2を起動して怪人達に突っ込んで行く。

次々と爆散していく怪人達。


「怪人を倒す画はもう撮れているしもう撮ってもしょうがないんじゃないですか?」


カメラマンがぼやく。


「いや、 これは必要だと思う」

「何でです?」

「ただの勘よ!!」

「そうですか・・・しかしこの状況・・・凄いですね・・・怪人達がこうもあっさりと・・・」

「私達は新時代を見ている気がするよ」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る