第58話【ぶらり散歩】
難題に当たった夢宮、ここにはヘンリーの様な頼れる師は居ない。
この問題を解決する為に一旦街に出る事にした。
街を出歩いて居れば何か良いアイデアが思いつくかもしれないと思ったのだ。
「・・・・・」
小腹が空いて来たので甘味処に入った。
「いらっしゃい」
初老の店主が顔を出す。
「・・・」
メニューを見る夢宮。
「じゃあ、お汁粉ときんつばと八つ橋とわらび餅と団子下さい」
「そんなに食べて大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ、あとお茶も下さい」
「分かりましたー」
店主が厨房に引っ込んだ、夢宮は甘味処の窓から外を見る丁度夕暮れ時で
まばらに帰る学生達の姿が有った、自分も少し前までは学生だったなぁとしみじみ思っていた。
「・・・・・色々有るなぁ」
学生達が色々な物を持って帰っている、野球のバッドにテニスラケットetcetc。
弓よりもこういう球技を使う方が良いのかもしれないと思うが
スポーツの経験が無いので思った様に行くか不安になる夢宮。
「御待ちどお」
「ありがとうございます」
注文したお汁粉ときんつばと八つ橋とわらび餅と団子がやって来て食べる夢宮。
思ったより甘かったのでお茶を二回も御代わりしてしまった。
帰りにどら焼きをお土産に包んで貰いお代を払うと再び街に出る。
他にも良い方法があるかもしれないと。
時間はすっかり夕暮れを通り越して夜になっていた。
街は喧騒に包まれ酔っぱらい達が出歩いていた。
「んだとテメェ!!」
「おうやるってのか!?」
酔っぱらいが喧嘩を始めていた。
互いに酒瓶を持って暴れているが、ふらふらで互いに全く当たっていない。
酔っぱらいが酒瓶を投げる
そうか投げやすい形状の物を投げると言うのもアリだなと
思う夢宮、そして酒瓶を掴み地面に置く。
誰も止めに入らないので夢宮が割って入り酔っぱらいを気絶させてその場を去る。
その日はとりあえずホテルに泊まる事にして何気なくテレビを着けた。
『さぁ世界陸上、槍投げが始まりました』
槍投げか・・・スポーツだが想定に入って無かった、良いかもしれない。
そうだ砲丸投げとかも有ったなと色々考え始める夢宮。
包んで貰ったどら焼きを食べながら円盤投げも良いかもしれないと考える。
「・・・あまっ・・・お茶を買って来るか・・・」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます