炭酸水

本と珈琲。

第1話

いつからか、炭酸水を飲む機会が増えた。

一時期は箱買いをしていた程だ。

キリッと、ピリリとした炭酸の細かい粒と、甘くなくスッキリした飲み物。

お酒と割る為ではない。

そのまま飲むのだ。

甘くないところがいい。

炭酸の役割を充分に果たしていると思う。

お風呂に存分に入り汗をたっぷりかいて、その後に飲む炭酸水といったら。

ごくごくとはとても飲めないのだけれど。


炭酸水をこよなく愛しているように思うけれど炭酸には然程強くない。

だから、ごくごくとも飲めない。


そんな私の記憶の中にある炭酸飲料の戦いとも言うべき家族イベントがあった。


小学校の時だったか、両親と姉と私で、冷蔵庫にこれでもかと冷やしたビールジョッキ(当時の我が家で一番大きなコップといえばこれしかなかった)に、同じく冷やしたキリンの三ツ矢サイダー。

並々とビールジョッキに注ぎ最後まで一気に飲めたら1番!という何とも過酷なイベント。

途中で止まってしまったら、そこまで。


三ツ矢サイダーを一気飲みするのに家族みんなが真剣だった。

1番になっても賞品もないのだけど。


今でも懐かしく思い出すたび頬は緩む。


今は一気飲みは、とても無理だけれど。

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炭酸水 本と珈琲。 @daizumochi

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