学校
【夢を見ました】
朝起きて、鏡の前に立って制服を着る。
この時の自分が一番嫌いだ。制服が似合ってない。
父と母は早くから仕事に出かけたので、私だけしかいない。
私は学校に用がない。多分学校の方も私には用がない。同級生たちも私に用はない。
今日はこのままここにいよう、と思ってたら、隣のおばさんが来て「学校に行きなさい」と言う。
なんかうるさい。こっちから何か言うのもめんどくさいので、仕方なく家を出た。
門の前で近所のおばさんたちが集まって世間話をしている。その中を通り抜けた。
いつもならここでそっと引き返して家に入ってしまうのだが、今日は入り口に大勢のおばさんがいるので不可能だ。
生け垣の陰から解散しないかと様子をうかがっていたが、賑やかなおしゃべりは終わりそうにもない。
もう歩くのもだるい。
タクシーに乗った。行くあてもないから、リップを塗り直したりカバンについているぬいぐるみをいじったりしている。
用のない場所でタクシーを降りた。
バス停のベンチでぼんやり座っているうちに日が暮れた。
結局、バスは一本も来なかった。
急に、学校の先生が大きなバイクで来て、私に後ろに乗れと言う。
バスが運休しているので、生徒を一人ずつ送っているようだ。
私がちゃんと乗ってない状態で急発進させるから、落ちそうになったけど、ギリギリにしがみついて無事だった。
「先生、このバイク、何cc?」
「475」
「へんなの~」
とか言っているうちに山道に入り、峠で降ろされた。ここから歩いて山の頂上に行き、次の飛行船に乗り換えなければならない。
先生は次の生徒を迎えに行くためにさっと引き返して行った。
真っ暗な山道を一人で登った。とても気持ちが良い。
木々の間を吹き抜けてくる空気が冷たくて、息が楽だ。
登るにつれて木の丈が低くなり、頂上ではもはや一本の木も生えてなかった。
すると、空から突然ボワッと巨大な飛行船が現れ、私を引き上げて乗せてくれた。
やがて朝になった。
飛行船からゆっくり景色を眺めながら、市街地の上空をふわりふわり飛んでいる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます