旅立ち
勝利だギューちゃん
第1話
クラスメイトだった女子が、引っ越しをする。
都合で、海外に引っ越しをする。
しばらくは、帰って来ないようだ。
どんな都合かは、知らない・・・
「ねえ、どこの国に行くの?」
「どこだと思う?」
「アメリカ」
「外れ」
「中国」
「外れ」
「フランス」
「外れ」
女子の間で、そのような会話が聞える。
「ねえ、村山くん、君はどこだと思う」
なぜ、僕に振る。
「グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国」
なぜ、素直にイギリスと言えんのだ?僕は・・・
「当たり」
当たったのか・・・
「えー、聞いたことない、どこにあるの?」
「エヘヘ」
その女子は、笑うだけだった。
女子の名は、柳原麻衣。
まあ、どうでもいいんだが・・・
「よくないわよ。村山君」
うわっ
驚いた・・・
「なぜ、よくない」
「聞いてないの?」
「何を?」
「君も行くんだよ」
「どこへ?」
「イギリスへ」
何で僕が?
「私と君が、交換留学生として、イギリスへ行くの」
「ふたりで?」
「うん」
「どうして?」
僕の高校は、イギリスの高校と、姉妹関係にある。
そこで、男女ひとりずつ、ペアで留学する事になった。
で、どうして僕と柳原さんが、選ばれたかというと・・・
「さっき、言ったでしょ」
「何て?」
「グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国」
「それで」
何が言いたいんだ?柳原さん・・・
「この前、イギリスの本名はという、問題が出たでしょ?」
「ああ、あのペーパーテストね」
「私と君だけだったから、正解したの・・・」
そんな事で選ばれたのか?
こうして、クラスメイトや親に見送られて、旅立つことになるのだが・・・
わけが、わからない・・・
「で、いつ帰って来れるの?」
柳原さんに訊く。
「3年後」
「何でそんなに?」
「知らない」
たく・・・
「村山くん」
「何?」
「妙な事しないでね」
「しねーよ」
旅立ち 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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