太古の森に唄紡ぎ


 小さきもの

 かそけきもの

 儚きもの


 深い深い森の中

 ほのかな光をまとい飛ぶ

 ほのかな青をまとい飛ぶ


 遥か太古の神の森

 気は澄み通り荘厳に

 老樹の神なる守護の中

 遊び漂う御霊みたまたち

 青き光でしろがね照らす


 月影色を賜りし

 しろがねの髪かすかに揺らし

 紡ぐ御歌は子守唄

 神にあらざる人の世も

 捨てたものではあるまいと

 優しく森にわたらせる


 月の若子わかごの子守唄

 人を愛しむ子守唄


 遠い善き日を見るような


 青き御霊は静かに遊ぶ





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