第17話登校3日目

バイトを断念した、次の日の水曜日の朝、気持ちを切り替えてアラームで目を覚ました。


  ピ、ピピ、ピピ‥

…もう7時か、久しぶりに目覚ましで起きたな、顔でも洗おう。

降りると優樹姉と凜がちょうどご飯を作り終わっていた。

…父さんも起きてるんだ


「皆おはよう」

《おはよう》


「晴、今日も凜ちゃんと買い物よろしくね。」

「はいよー」

「凜ちゃんには言ったけど、今日は少し帰り遅くなるよ。」

「はいよ」

「晴くんにお弁当作ってるからね。」

「ありがとう凜。」

「今日も私が持っとくね。」

「ありがとう、とりあえず顔洗ってくるね。」

顔を洗い身支度をしてリビングに戻った。


「晴くんご飯だよ。」

「了解」


《いただきます》

7時過ぎに朝食を食べて、25分に両親は仕事に向かった。

40分まで二人は身支度を済ませ並んでテレビを見ていた。


「凜そろそろ行こっか。」

「そうだね。」

「今日もコンビニ寄るからね。」

「いいよ。」

二人でバイクに乗って学校近くのコンビニに行った。


「凜コンビニ入るよ。」

コンビニの中で抹茶を選んでいた。


「ねぇ、毎朝抹茶ジュース飲んで飽きないの。」

「毎朝飲んでるかな、でも飽きないよ。」

「飲みすぎもいけないよ。」

「凜がそう言うなら気を付けるね。」

コンビニで買い物を済ませて学校にバイクを止め教室に向かって歩いていた。


「二人ともおはよう。」

「大島さんおはよう。」

「美月ちゃんおはよう。」

「昨日、帰り道に二人で手を繋いで、何か持ってたの見たけどあれって凜ちゃん達だったよね。」

「あぁ、二人で晩御飯の材料買いに行った、帰り道に、凜から繋いで来たんだよね、嬉しそうだったし、俺も嫌じゃなかったしね、そのまま帰ったね。」

「…バカ」

凜は後ろから晴斗をポコポコ叩いていた。


凜に小声で話した。

「どうした、言ったらダメだったか、ごめんね、父さんも言ってたけど甘えて良いからね。」

頭を撫でて返事を待った。


「……うん」

「二人で、こそこそと何話してるの。」

「あぁ、ちょっとね。」

「もう凜ちゃん真っ赤で可愛いー、私がギュットしてあげる。」

「…やだ」

凜はパーカーのフードを被り逃げるように晴斗に背後から抱きついた。


「凜ちゃん前まで、ギュットさせてくれたじゃん。もう、私から離れるのね。」

「……」

「凜、歩きにくい。」

「二人とも教室の前なのに大胆ねぇ。」

「凜から来たんだよね、ほら教室入るよ。」

「…うん」

凜はフードを被ったまま下を向いて席に座った。


「おはよう二人とも。」

《おはよう》


「晴斗くん、相変わらず仲良いよね。」

「まぁ、仲良いよ。」

チャイムが鳴るまでジュースを飲みながら話をしていた。


キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴り3時間目まで授業が終わった。


「あぁー4時間目は体育か着替えないと。」

「グラウンドでやるらしいよ、あと男子は教室で女子は更衣室で着替えだからね。」

「了解」

「ねぇ、晴くん、お弁当一緒に食べようね。」

「わかった、凜達が来るまで待っとくよ。」

このあと、凛と恵は更衣室に着替えに行った。



ーーーーーーーーーーーーーーー

~凜、恵視点~

「はぁ、冬休みが終わって、凜ちゃんも言うようになったね。ふふっ」

「…もう、恵ちゃん、言わないでよ」

「だって、凜ちゃん男子と必要なとき以外話さなかったでしょ」

「そうだけど」

「晴斗くんは他の男子と、やっぱり違うの。」

「変な目で見てくる事ないし、家でも優しいし、落ち着く。」

「晴斗くんの事好きなんだね、見てればわかるよ、ふふっ」

「…うん」

「でも、晴斗くんは凜ちゃんの事好きなかね。」

「…そんなこと‥分からないよ。」

「そうだよね、着替えたしグラウンド行こっか。」

「行こ。」

ーーーーーーーーーーーーーーー


キーンコーンカーンコーン

鎧塚先生の体育の授業が始まった。




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