第16話晩御飯!

6時過ぎに両親が帰って来て、食卓にご飯や鍋をおいて準備をして待っていた。


《いただきます》


「うーん、やっぱり凜が作った、ご飯は美味しいね。」

「晴斗くん、凛の作ったお弁当も美味しかったかね。」

「ホントに美味しかったよ、こっちに引っ越してから、優樹姉か凜が作るご飯が多いから、まぁほとんど凜だけどね。」

「本当そうだけど、凜ちゃん今日は嬉しそうだね。」

「…うーんどうだろう。」

「あぁ凜は、買い物中におばさんから……んな事言われてから喜んだり、怒った顔して頬膨らませたり、途中からは笑って手を捕まれて家まで走って帰ってから、こんな感じだね。」

「あらあら、凜ちゃんお顔が赤いわよ。ふふっ」

凜は頬を膨らまして晴斗を睨んだ。


「だから、なぜその顔で俺を見るんだ。」

「誠さん、娘が照れちゃってる、晴の事好きなのねぇ。」

「そうなのか、俺も凜好きだけどね。」

「凜、父さん達は、気にせず、晴斗くんに甘えて良いからね。ははっ」

「凜が側に居ると、俺も落ち着くし、いつでも甘えて良いからね。ははっ」

「……うるさいよ、食べたしお風呂入ってくる。」

凜はご飯を食べてお風呂に向かって3人になった。


「晴斗くん少しお話しよう。」

「いいですよ、父さん」

「晴斗くんが家族になって助かってるよ。」

「そう言って貰えて嬉しいですよ。」

「昔から仕事が遅くなったりして、今はもう高校生だけど、凜には寂しい思いをさせてた、けど晴斗くんが居るし、凜も笑顔が増えて明るくなって、今は安心してるよ、本当に晴斗くんで良かったよ。」


「そうですねぇ、僕もこの家に来たとき、家族になって一緒に暮らそって、みんなに言われてから、ずっと一人で悩んでました、けど、今は皆に感謝してます。

凜の笑顔、優しい父さん、変わらなく優しい優樹姉たちで、僕も変われましたし、凜の笑顔だけは守ろうと決めましたね、凜に好きな人が出来て、その人と結婚するまで、僕は凜を守ります、家族の悲しい顔見ると辛いのでね、でもまぁー、僕は1人だったとき程ではないですが、寂しさがなくなりましたよ、やっぱり凜のコロコロと、変わる笑顔が僕の薬です。」


「晴斗くん家族の前では無理しないで良いからね、でもそこまで凜の事考えてくれてるなら良かったよ、本当に優しい晴斗くんで良かったよ。」

「父さんがそういうと僕も来て良かったと思いますよ。」

「だからね、晴斗くん凜をこれからもよろしくね。」

「真面目な話してたのに、そんな、父さんのよろしく言うときの、笑顔がマジでゾッとして怖いんだけど。しかもまだ家族になって3週間もたってないんだけどなぁ、そんなに俺の事を信じていいのかな。」

「……」

「ねぇー、なんで無言なん」

「…ははっ」

「…ねぇ、なんで優樹姉も笑ってバカにしてるでしょ」

「…ほら凜ちゃん上がったから、晴、お風呂に入ってね。」

「二人ともバカにしてるよね。俺変なこと言ってないんだけど。」

「晴いいから早く入ってね。」

「はぁ…わかった風呂はいるよ。」

7時半にお風呂に入った。


…うゎーなんなんだ、あの二人の笑いかたは意味がわかんねぇな。

…そういえば、学校も始まったしバイトしていいか聞くの忘れてたなぁ上がったら聞かないとなぁ




ーーーーーーーーーーーーーーー

 ~凜視点~

凜はお風呂から上がりリビングで3人でテレビを見ていた。

「ねぇ、凜ちゃんは晴くんと居てどう楽しい。」

「いつも、楽しいよ優しいし落ち着くかな。」

「そう、まだ会って2週間と少しだけど、いつも一緒にいるよね。」

「そういえば、いつも一緒だね。」

「晴の事好きなのかな。」

「……」

「あらあら、誠さんの前なのにごめんね。」

「今まで、凜には仕事で遅くなって、一人で寂しい思いをさせてたね、だから晴斗くんと一緒に居て安心するし優しい所を好きになったんだね。

晴斗くんは凜の笑顔に救われたと言ってたからね。晴斗くんに振り向いてもらうのは、大変だよ。」


「そうよ、晴を見て分かるけど、凜に好きって言ってる言葉は、家族としての好きだからね、晴に正直に言わないと振り向くことは、まず無いから頑張ってね。」

「……うん」


ーーーーーーーーーーーーーーー



8時にお風呂から上がった


…なんだか凜の顔赤いなぁ、なんか親に言われたな、目が合うとそらすし、まあいいや、今はまずバイトの話からだな。


「お風呂空いたよ、あと俺、学校始まったしバイトしたいんだけど。」

「晴は何時までするつもり。」

「そうだね、前と同じで平日は21時まで休日は…」

「晴斗くん、ダメだよ。」

最後まで言う前に優樹姉と凜にも断られた。


「なんでー」

「凜ちゃんが一人になるでしょ。」

「そうだよ、晴斗くん、凜が寂しがるよ。」

「いやいや、凜と学校も家も一緒だし寂しくないよねー。」

「…寂しいからダメだよ」

…なんだよ、甘えた声で言うなよ。


晴斗は両手で頭を抱えて叫んで、小声で答えだした。

「うっそだー。」

「ホントに晴くんダメだよ。」

「……」

「両親が晴に残したお金持ってるでしょ、」

「…そんなお金趣味には使いたくないんだよ。」

「あんた、バイクそのお金で買ったでしょ。」

「…はぁー、買いました、でもその一回だけだよ、土日の趣味は自分の金で遊びたいんだけどね。」

「晴何度言ってもダメだよ。」

「…ホントにダメそうだし、諦めるよ。」

「共働きだし、凜にもあげてるし、晴斗くんにも少しは、小遣いあげるからね。」

「…そうですか、助かります、ではお風呂どうぞ」

それを聞いて父さんはお風呂に行った。


「晴くんそんなにショックだったの。」

「…そうだね、断られるとはね、もう抹茶パフェ食べるわ。」

抹茶パフェを食べて歯を磨いてソファーでテレビを見て凜より遅く部屋に戻った。

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