第43話 がんばらないということ全力でがんばる

 ごきげんいかがですか?


 最初にお詫びと訂正をいたします。第32話で「狂言は歌舞伎のアンチテーゼ」などと言っていますが、あとになってよく考えましたらそれは完全なる間違いで、本当は「狂言は能のアンチテーゼ」でした。申し訳ございません。念のためお知らせしますが、今回は本当のミスでしたが、わたしの文章にわたしの性癖による悪戯心によって意図的に虚言を潜ますこともありますので学生の読者さんがもしいらしたら、レポート、小論文などに、わたしの書いたことを絶対に引用しないでください。こんな時代ですから「全てを疑ってかかる」方がリスクを回避できます。ホリエモンが似たようなことを言っていますが、わたしはパクってはいませんので、あの野郎と一緒にしないでください。


 ちらっとニュースで観てしまったのですが、その内容は、海外で飛行機に乗っていた日本人が急死してしまい、解剖してみたら胃の中から包みに入った大量のコカインが発見されたというものでした。わたしはそれを聞いて、もう笑いが止まりませんでした。まあ本当は、民放テレビ各局の度が過ぎた「言語統制」について笑ってしまったので、正確には「嘲笑してしまった」でしょうか。あの、アナウンサーは簡単に「包み」といいましたが、胃には胃酸があるので、ちゃんと外装の材料を選ばないとすぐに「包み」がとけてしまい、飛行機が飛び立つ前にその日本人は死んじゃいますよね。そこで、過去の報道などを考えた上で、安価かつ迅速に大量購入出来るものと断言出来そうな包みとは「コンドーム」のことで、間違いないでしょう。では、その事実をなぜ、テレビ局はボカすのでしょう? それは、九分九厘「コンドームという言葉を子どもが観る時間に使うのはいかがなものか」と思ったのでしょうね。わたしは毘沙門天を信仰しているため、一生チェリーボーイを貫かなければならぬ使命がありますので「コンドーム」なるものの実物は見たことがないのですが、子供だって成長していく人間ですので遅かれ早かれ「コンドーム」さんのお世話になるのわけで、無理に隠す必要はないと思うのですが。(あくまで個人の見解です。すでに限界は超えています)


 日本人特有の嗜好なのか万国共通なのかは知れませんが、日本人は身近な人たちをなにかのタイプ別に分類して、その性格を決めつけがちですよね。でも、人間の全知能を結集しても0から人間を作ることは出来ませんので、人間という有機体はものすごく複雑かつ千差万別な個性があるので、あの安直な分類方法で大雑把な分類など不可能なはずなのですけど……


 あのですね、日本人は真面目で勤勉な人物が多い人種だと思いますし、それが長所だったとは思うのですが、現在のように勤労者の皆さん個々が企業に提供する労働力価値と企業が支払う対価が全然イーブンでない狂った時代に無理矢理、職務を完遂するのは、単に寿命を縮めるだけですし、いまどきの企業などというものに、社員を大事にして、心から愛し、いざ何か起きた時に社員を全力で守り切るというスピリットは皆無ですから、絶対に企業に命を捧げるような愚行を犯してはいけません。逆に言えばですね、企業が自分にとって完全なる不利益を押し付けるようでしたら、己の全能力を出し切って、企業を殺すというか倒産に追い込むくらいの心持ちでいいと思います。ただ、暴力で叩き潰そうとしてしまうと、単なる犯罪者になってしまいますので、敵を合法的に殺すための技術、テクニック、論理的言論を周到に準備する必要があります。もし自分の力に自信が持てないならば、弁護士などのプロフェッショナルの力を頼っていいと思います。識者に教えを請うことをためらってはいけません。ほぼ、他人の力で叩き潰してもいいのです。要は目的を完遂すればいいわけで、途中の過程や、手段の良し悪しなどそれほど重要なことではないのです。

 まあ、結果として自分の働き先を失うことになりますが、ビッグプロジェクトを成し遂げた快感はなかなかありませんよ。おめでとう。

 ああでも、わたしに今後の行く先を相談されても困ります。だいたい、わたしに有能な持ち駒などありませんので、無意味です。信じられないならば、財布の中身と預金残高を見せてもいいです。ここまで懇切丁寧にマンツーマンでご指導したのですからわたしの方が謝礼をいただきたいくらいですね。ここから先はは自力でなんとかするようにお願いします。

(これはあくまでフィクションですので、わたしが責任を取るつもりなどさらさらございません。ご利用は計画的に)

 なんでもかんでも注意喚起の文言を書かなければならないなんて、億劫ですよね。

 ではごきげんよう。また勉強して来ます。

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