第190話 風呂は許さない

『桜雪ー、僕が来たよー』

 風呂上り、いつものようにチョビさんがやってくる。

 そして、所かまわずスリスリスリスリ…

 顔でも、手でも足でも…額を擦りつける。

 ついでにパソコンにもスリスリスリスリ…


『桜雪…オマエ、風呂行くと違う匂いになるよね…』


「チョビさん…風呂とはそういう場所なんです…嫌いだから解らんのでしょうけど」


『面倒くさいんだよーーー‼』


 眠る間際まで、このスリスリは続くのである。

『桜雪、オマエ風呂入らないでくれない?』


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