第161話 何も見えない

『桜雪ー‼ 寝てる?』

 バイトから帰ってソファで寝ているとチョビさんが身体の上に飛び乗る。

「チョビさん…疲れてるんです」

『どうした? 撫でる? 僕の事撫でる?』

 僕の顔に頭を、スリスリ…より強めに押しつけてくる。

(毛だらけ…)

「チョビさん、ブラッシングしましょう」

 顔が痒くなるので、とりあえずブラッシング。

 ゴロンと横になるチョビさん。

 気持ちいいのか、おとなしい。

 ちなみにチョビさん、他の人間にはブラッシングさせない。

 怒るのだ。

 何が気に入らないか知らないが…

『桜雪、交代ね』

 チョビさん、僕の髪の毛を舐める…

「シャワー浴びたのに…」

『気持ちいい?』

「…ありがとね…チョビさん」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る