第116話 肉球

 チョビさん、僕の上をノシノシ歩く。

 だが…

「チョビさん…肉球が冷たいです…」

 ひんやりした肉球が、顔を踏んづけていく。


 チョビさんは僕の顔など顔だと認識していない。

 どうぞお構いなく…


 飽きると、ソファで丸くなって眠る。


 ムニッと肉球を押すとニュッと爪が出てくる。

 指で突いていると、前足を伸ばして僕のガウンをモミモミ…モミモミ…

 くあぁ~とあくびして細い目で僕を見ている。

 なんだろうな~


 まぁでも…今日も僕のベッドで寝るんだね。

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