第110話 行くな‼

『桜雪…朝は寒いね…』

 明け方は僕の腕に顎を乗せて眠る。

 だが…僕は仕事に行くのだ…。


 時間になってベッドから出ようとすると…

『桜雪‼ 寒いんだって…ホント寒いんだって…』

 僕の腕をガシッと掴むチョビさん。

「チョビさん…仕事に行かねば…」


 階段を降りると、寝室から大声でなくチョビさん。

『桜雪~、寒いよ~、オマエいないと寒くなるよ~』


 冬は猫が苦手な季節…帰るまで大人しく寝ていてくださいチョビさん。

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