第30話 ゴリッ…てさ

 寝起きのチョビさん機嫌が悪い。

 いきなり僕の手をゴリッと音がするくらい噛む。

『僕まだ寝てるんだよ』


 割とマジ噛みである。


 数秒後…そのことをサラッと忘れているかのようなチョビさん。

 スリスリ…スリスリ…

 なんだろう、この自由さ…


 人間だったらメンヘラだ。


 猫科とはメンヘラなのだろうか?

 あの肉食獣としてのポテンシャルでメンヘラ…

 もし虎があのテンションで隣にいたら、あっという間に解体されて頭部を転がして遊んでそうである。


 小さくて良かった。


 現在…素足に爪を立ててモミモミの真っ最中であるチョビさん。

 いや…ホント痛いから…

 事故の音だから…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る