第3話 何争い?

 朝、チョビさんとクロさんがドタドタと部屋に駆け込む。

 ボフンッと布団に飛び乗る、身体に感じる重さ…チョビさんだ。

 フィギュアを飾っているコレクションケースの上にドスンッと飛び乗るクロさん。

 紫のブラインドカーテンを軽く引っ掻いて

『桜雪、開けてくれ…』

 クロさんがじっとベッドの僕を見る。

 そのクロさんをチョビさんがジッと見る。

『桜雪は今、僕のベッドなの』

 チョビさんは僕の上で寝る。

 動くと怒る。


 窓から空を眺めるのが好きなクロさん。

 とくにカラスが好きだ。

 自分と同じで、まっ黒だからだろうか?

 たまにカラスに向かってギャッギャッギャッと鳴き真似をする。


 とりあえず…もう少し寝かせてくれないかな…。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る