第2話

 コンビニはいろんな物が置いてあるから楽しい。人目が無かったら端から端までみていたい。カラフルで綺麗な気がする。棚の並びがたまにカッコいい。コンビニは楽しい。



「そろそろ結婚しないの?」


「相手が居ないんだよ」


「探せば?」


「そんな余裕はない」


 忙しいから。


 今日も忙しなく働いた。上司は良い人だし、取引先までみんないい人ばかりだ。それでも忙しなく働いた。馬車馬のようには働いていないが、人並には働いた。

 私は要領がわるい。出来るようになるまで時間がかかる。出来るようになっても時間がかかる。だから人並に働くのに人並み以上の労力がいる。忙しないのは仕方ないことだ。


「あ」


 今日は珍しくお酒を買った。強めだけど飲みやすいらしいと教えてもらったチューハイを買った。久々のお酒だ。酔うってどんな感じだったか忘れてしまった。少し楽しみだ。


「お酒じゃないか……」


 そういえば教えてくれた人は大酒のみだった。


 そういうこともある。


 いつもより少し早く寝た。

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