告白。
俺は彼女に甘えたかっただけなのか。
それとも、今の俺を優しく包んでもらいたかったのか。
そもそも、それが甘えだろう。
俺は彼女と会えた。話も出来た。
ーーーそれからどうするんだい?ーーー
それからどうすんだろう?俺は。
彼女を抱きしめたいのか?
彼女とつきあいたいのか?
彼女と添い遂げたいのか?
わからなくなって来た。
彼女に今の自分の事を話したらわからなくなって来た。
どうしたいんだ俺は。彼女と。
「?。どうしたの?」
彼女は不思議そうな顔で俺を見た。
けど、その彼女の顔は俺の事を思っている顔に見えた。
俺の心が‥‥‥俺の悩んでいた心が、彼女が俺を心配してくれる心が、なんだか癒してくれる感じがした。
まるで、俺を包み込んでくれるような、そんな感じが。
『彼女は俺自身。だから他人が心と心が通じ合っている以上に、俺と彼女は通じ合っている‥‥‥』
だから俺は彼女に会いたかったのか?
ただそれだけなのか?‥‥‥
違う!
俺は彼女ともう離れたくない!
俺は彼女と一緒にいたい!
友人が居なくなったこの世界で、彼女の心は俺の心を癒してくれた。
ーーーそんな彼女と離れたくない。彼女を俺みたいにはしたくない。護ってあげたい。ーーー
‥‥‥‥‥‥
‥‥‥
‥
私は貴方の心の痛みがわかる。痛いほどわかる。何故貴方が苦しむのかも。
貴方の心の痛みが伝わってくるんですもの。
だから私は貴方を心配する。貴方を包み込んで、貴方に安らぎを与えたい。
だって貴方は私自身なんですもの。
けど‥貴方の親友は私には分からない。どれほど大切な人かも。
けど‥痛みはわかる。心の痛みが。貴方の痛みが。
ーーーだから、貴方に癒しをあげたい。大好きな貴方に。私の事を思ってくれる貴方にーーー
だから俺は‥‥‥
だから私は‥‥‥
「貴女を護ってあげたい」
「貴方に安らぎをあげたい」
ーーーだから‥‥‥だからあなたと一緒にいたいーーー
「朝日 ヒロミさん。俺と付き合ってください」
俺は彼女の顔を‥瞳を見つめて告白をした。
彼女は俺の瞳を見つめると、小さく頷く。
恥ずかしそうに、小さな言葉で、
「喜んで。朝日 ヒロミ‥‥‥」
と。
そして、この日から
俺、朝日 ヒロミと
私、朝日 ヒロミは
彼氏彼女になった。
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