第91話 ヘンピ村
さすがに村から転移で移動するわけにも行かないため、モロに引かせた荷車に年寄りを乗せてある程度離れた位置から転移でヘンピ村に行く。
ヘンピ村ではドンゴ一家とサンタ一家がみんなを引っ張って畑を切り盛りしているが、フェンリルとフェニックスの軽い手合わせという名の地形破壊のおかげで、畑の規模が一気に増えたため、朝早くからみんなが散らばって畑を頑張ってくれていた。
「ドンゴ全員集めてくれ。」
「解りました。」
「小僧、こいつはまだ良いが、この二人は使いもんにならぬぞ。」
ザッシュはともかく魔法に長けた二人は完全に心が折れて戦闘には役にたたないようだ。
「それならザッシュだけ頼みます。この二人は農業を手伝って貰いますので!」
「いや、俺も・・・畑が」
ザッシュが何か言っていたが、フェニックスに首根っこを捕まれ連れていかれた。
「クーヤン全員集めました。」
「ありがとう、ドンゴ。仕事中集まってくれてありがとう。この村に新しく住む人を連れてきたので紹介とこの村の名前を決めたので伝えときます。この村の名前はヘンピ村に決めました。それからザラン一家6人、ルイス一家5人、ギュラ一家3人です。」
パチパチパチパチ、一人一人名前と年齢の簡単な自己紹介を行い、この村がどんな場所かを説明した後にすむ場所を案内した。
「ダーラン一家には悪いがヘンピ村から出てもらって、僕が始めるイーリュウ店の店長をして貰います。」
「え?また、商売が出来るのですか?」
「辺境の町外れにあるので細々とした感じになりますがお願いします。」
「こちらこそありがとうございます。また商売が出来るだけでありがたいです。」
「それで、酒の管理や作り方をサンタ一家に引き継ぎをしてくれ。」
「解りました。」
「ドンゴ一家はザラン一家・ギュラ一家・ルイス一家に畑の説明と必要な物を聞いといてくれ。」
「フェニックス、スナイダ・アグー・グダンの戦闘はどんな感じ?」
「ザッシュとか言うやつには少し劣るが、この森周辺の魔物一匹相手では負ける事はないな。」
「それなら問題ないか。この3人はお店の護衛として連れていく。」
「なぬ?ならばわしも着いてゆくぞ。」
「なら変わりに私が残るわね。問題が起きたらフェニックスだと森事燃やしかねないし。」
ってな感じで、引き継ぎが終わったらダーラン一家フェニックス・スナイダ・アグー・グダンがお店にいくことに決定した。
一週間程ヘンピ村で過ごしていると、様々な問題が浮き彫りになったため一つ一つ問題を片付けた。
・畑が広すぎる。その為三つに分けて、間間に家を建てて、一つは米、一つは作物、一つは家畜にすることにした。
・収穫して運ぶのが大変。トロッコみたいなどを作り遠い位置はそれを利用して近場は一輪車を利用する。
・村のまとめ役を誰がするか?そこは先にいるドンゴに任せた。
家畜は街などに行って、鶏30羽、牛10頭、豚10頭、ウズラ20羽を集めてきた。その間に、フェンリルが、ケンタウロス5頭とユニコーン2頭を連れてきて、家畜の世話をさせる。
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