第30話 王都へ戻る

リーリンと三兄弟が王都までの護衛依頼を受けていたので、俺とクウガは商隊に少しばかりのお金を渡して便乗した。

 出発前に馬車には乗せるスペースがあったので、珍しい酒を数種類購入して乗せる。出発して五日何事もなく王都へと着いた。

 ギルドへ依頼完了の報告をした後、家に向かうが、馬車が入らないのでギルドへ預かってて貰う。


 「ただいま。」


 「クウヤ様、私はリー様に報告へ行きます。」


 「我々も宿に戻りますので、何かあれば宿へお越しください。」


 やはり昼を過ぎた頃だけあって誰もいない。リーリンはリー・ジェットがいるであろう伯爵の屋敷へ報告へ。他の護衛は宿へ行った為に、俺は部屋に入りスマホを取り出す。王都へ向かう途中に、誕生日の3月9日を過ぎていたので、女神様からの素敵な贈り物があるはずだ。

 メールをチェックすると、スキルテイムとある。どうやら今年のプレゼントは微妙なものだな。特にテイムをしたい生き物がいない(>_<)気を取り直してスマホのマップを見る。今回通ってきた道が表示されている。

 半径一キロ以内だと点が現れて知り合いかがわかるのか!マップ検索で盗賊をしてみると、通ってきた道に赤点で現れ、その他にも大量に矢印で距離が表示された。部屋について気が抜けたおかげで、気づいたら眠りについていた。


 「クウヤ、ご飯よ~。」


 「母上、おはようございます。すぐに行きます。」


 母の声で起こされ、急いで準備をして食卓へ行くと、家族全員が揃っていた。


 「すいません。遅くなりました」


 「うむ。疲れていたのだろう。気にするな。ひとまず食事をしよう。」


 父上の言葉で食事が始まり、食事が終わると、今回の旅の話を聞かれた。


 「クウヤ、なにやら変わった商品を持ってきたみたいだが、結婚式に贈り物として出すが、問題ないな。」


 「はい。父上。」


 ウルフのコートや鞄ならそんな事にならなかっただろうが、マフラーやニット帽などは、こうなると思い余計に10づつ作らせていた。ただ、兄からの視線が怖い。だからこそ僕は!


 「父上。今回冒険者として旅に出て、将来冒険者になりたいと強く思ったので、結婚式に参加後、旅に出たいのですが!」


 「そうか!リーリンを着けて旅に出ると良い。八歳のお披露目には王都に来るように。」


 これで兄に領土はいらないと伝わっただろう。のんびりだらだら過ごしたいのに余計な物はいりません。

  

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