異世界放浪記(転生偏)

クーヤン

第1話 転生

目の前には腹を抱えて大笑いをしているファーサンがいた。


「あんたぁ~アホ~ホントにアホね。まさかの死因が餓死だなんて」


 涙目をしながら辛辣な発言をあびせてきた。この人本当に女神?って失礼な事を心の中で思っていると、


 「失礼ね。そのまま死ぬのを今度は転生させたあげようと思ったけどやめるはよ」


 「すいません。転生させてください。ん?転生…」


 転生に疑問に思っていると、この世界は俺がそのまま死んでもしばらくは問題ないようで、問題が起きたら別の人を転移させるみたいだ。それよりも女神仲間の世界に転生して欲しいとの事!


 「わかりました。」


 「それじゃ~転生先の女神の所へ転移」


 目の前がぐにゃぐにゃと歪んで数秒後、初めて見る女性?がいる。


 「あらぁ~。初めまして、この世界を管理している女神ベルダンディーだよ。」


 「初めまして、女神ファーサンに言われてきましたクーヤンです。」


 簡単な自己紹介を終えた後、この世界の事を聞いたのだが、今回この世界に来たのは特に理由はないそうだ。

 たまたま女神ファーサンの所へ訪れていた時にテンプレと張り切って正座をしている姿を見ていて、そのまま餓死するか、しないかをカケていたらしく、その結果が今の状況だ。因みにファーサンの所へ訪れていたのは正座をして二日目の時らしい!

 まさかカケの対象にしていたとは、ほんまに女神かいな?とりあえずジト目で見つめてみたが、逆に文句あるの?って感じで睨まれた。


 「転生させるんだけど、何か要望はあるかしら?」


 「お任せします」


 すると視界がぐにゃぐにゃとなり暗闇へと変わった。

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