第58話 超絶なんだよ!(4)

 超絶シリーズも4回目を迎えまして、「超絶とは何ぞや?」という哲学的観点に移行する時期でございますなんてことは決してありません。書いてるのが如月なので。


 今回はこちら。

 カバレフスキーの歌劇『コラ・ブルニョン』より「序曲」。その昔ティンパニやってた頃にこの曲やりました。スネアもやったな。

 いやあ、もうね。よほどテンポが速いとかそんなんじゃないんですよ。むしろ中途半端に速いからやりにくいっていう曲の代名詞みたいなやつでね。


 そもそも私、カバレフスキーって大好きなんですよ。カバレフスキー、ストラヴィンスキー、ムソルグスキー、チャイコフスキー、まあとにかく「なんとかスキー」さんが好きーなんですよ(絶望的にスベった)。

 指揮者だってストコフスキー好きですよ。ゲルギエフが一番好きーだけど(聞いてねえよ)。

 バレエも『春の祭典』と言えばニジンスキー(バレエダンサー・振付師)だしね。

 スポーツだってスキーが……そんなに好きーでもねーわ。ボーゲンしかできないし(だから聞いてねえよ!)。


 閑話休題。

 閑話休題と言えば、テンポを戻すことを『Tempo Primoテンポプリモ』って言うじゃないですか。これに倣うなら、話を戻すことって『話プリモ』になるんですかね。イタリア語になるから『Argomento Primo』? この場合は『論点』とすべきですかね?

 ってのが既にもう話題から外れてる……。


 今度こそ閑話休題無駄話はさておき。『コラ・ブルニョン』ですよ!

 Prestoなんでね、実際速いっちゃあ速いんです。これで16分連打なんで、管楽器はぶっちゃけ死にます。弦楽器もかなりせわしないことになるんです。


 じゃあパーカッションはどうなのか?

 すんげー中途半端なんですよ! 速いようでも打楽器奏者には割と速くもない。中途半端に速いテンポで、ずーーーーーーーーっと16分連打。もうこれめんどくさいやつです。いっそもっと速けりゃ叩きやすいのに!


 そこにシンコペーションでアクセントがつく。しつこくつく!

 下の8分は16分と思ってくださいね、無いんですコードに。


       >  >   >  >>   >  >   >  

S.D.  ・・アウフタクト ♪♪♪♪ ♪♪♪♪ ♪♪・・アウフタクト ♪♪♪♪ ♪♪♪♪ 


ここまできてTimpに渡すわけですね、ディミニェンド付きで!


    1331 1331 1331 1

Timp.  ♪♪♪♪ ♪♪♪♪ ♪♪♪♪ ♪

    ff-------------pp


 これを、右手(R)左手(L)でどう叩き分けているか。プレストで16分連打をリズムを揺らさずにアクセントをつけるために、同じ手で2度連打する方が揺れないんですよね。


   >  >   >  >>   >  >   >  

・・アウフタクト ♪♪♪♪ ♪♪♪♪ ♪♪・・アウフタクト ♪♪♪♪ ♪♪♪♪

   RLLR LLRL RL   RLLR LLRL


1331 1331 1331 1

♪♪♪♪ ♪♪♪♪ ♪♪♪♪ ♪

LRRL LRRL LRRL L


 片手で16分を連打しているのがわかると思います。シングルパラディドルというパーカッションのルーディメンツの応用なんですけども、テンポが中途半端なばかりに「こっちの方が安全」みたいなのが出て来ちゃうんですね。全部交互に叩いてもブレずにきっちり同じ圧でアクセントが入れられるならそれが一番いいんですが。


 あれ? パーカッションの話になってしまった。大変なのは管楽器という話をしようと思ったのに。まあいいか。



 だってクラシックファンなんだもん!(全然関係ない!)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る