第15話 天文学に翻弄される
ホルストの有名な組曲『惑星』ってありますね。1916年に作曲されてます。
このころ、まだ冥王星は存在が確認されてなかったので、海王星が一番遠い太陽系の惑星とされていました。
そのせいか、海王星は非常に神秘的なメロディとなっていて、女性コーラスまで乱入してくる。更に最終小節にリピートがつき、『消えるまでひたすらディミヌエンド(だんだん小さく)で繰り返すべし』という指示が書いてある。
おお、遥か彼方の海王星、その光がここに届くまで一体何年かかるのだ……って感じですね!(海王星は自分で輝くということをしませんので、どうやっても届きません)
が、しかーし! 1930年、冥王星が発見されてしまうわけですよ。
おい、どーするよ、ホルスト!
ホルスト君「よっしゃ、冥王星書くべ!」と頑張った、頑張ったさ。でも脳卒中に倒れ、そのまま四年後には宇宙の彼方・黄泉の国へと旅立ってしまいました。ああ無念。
そこでコリン・マシューズが「冥王星はオレが書く!」と立ち上がったわけですな。「海賊王に俺はなる!」みたいなノリで。
……如月としては……冥王星……ない方が……いいかな?(ごめん)
なんて思っていたところに2006年の惑星の新定義により、冥王星は準惑星になって「なーんだ、元のさやに戻ったじゃん」てなことで。
ついでに言うと、木星はあちこちで使われるほどの人気だけどさ。ドヴォルザークの交響曲第9番『新世界より』第二楽章みたいにさ、歌詞とかついちゃって歌になっちゃってさ。
いや、いいんだけどね(良く無さそう)、でもさ、三拍子を四拍子にするとかさ、そういうの好きじゃないんだよね(誰も如月の好みなんか聞いてない)
まあ、いいんだけどね。やっぱりオリジナル最高!
だってクラシックファンなんだもん!
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