第11話 時報
よく正午の時報代わりにサイレンが鳴る自治体ありますよね。地域によってはサイレンじゃなくて音楽だったりする。
時計も持たずに遊んでいる子供たちに「お家に帰る時間だよ」と教えるために、夕方にも音楽を鳴らす自治体もありますね。
大抵のところは夕方6時に鳴らすようですが、自治体によってはご親切に4月~10月が5時半で、11月から3月は4時半とか、陽の長さによって時報の鳴る時刻を変えるところもあるようです。
ダントツのツートップは『夕焼け小焼け』とドヴォルザークの交響曲第9番『新世界より』第楽二楽章ですね。
『夕焼け小焼け』の方はね、あからさまに「お家へ帰ろう」と誘ってますからね。実にわかりやすいですね。
では『新世界より』第二楽章はというと、やはりこれにも『家路』として歌詞がついてます。っていうか付けられました。ドヴォルザークが付けたわけじゃありません。まあ、こちらも「遠い山にお日様落ちたし、お空には星が出てきたし」ってね、さりげなく帰宅の方に誘導してますね。
『ふるさと』も多いかな。『椰子の実』も結構聞くかもしれない。
時報は子供にもわかるようにという配慮からか、童謡が多いですね。
それでもガッツリ食い込んでくるドヴォルザークは偉い! これで一曲もクラシックが無かったら、このエッセイのようなもので書けなかったよ!
あー、因みに。今住んでいるところは童謡なので大丈夫なんですが、以前住んでいたところが『新世界より』だったんですよね。毎日第二楽章が流れんの。
第3話に書いた通り、最後まで歌わないとね……終わらないのよ、鼻歌が!
ああ、毎日『新世界より』歌ったさ! いいんだよ、この曲は第三楽章が一番好きだしさ。遠き山に陽が落ちた後は、深夜の饗宴(第三楽章)が待ってんのさ。
♫じゃん(ヴァイオリン)どごどんどん(ティンパニ)
♫じゃん(ヴァイオリン)どごどんどん(ティンパニ)
もちろん、手はエアトライアングルでトレモロやってんのよ? 楽しいね!
(この直後のフルートとクラリネットの掛け合いが一人でできずに悶える)
だってクラシックファンなんだもん!
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