だってクラシックファンなんだもん!

如月芳美

第1話 痛てててて……

 みなさんこんにちは。クラシックファンの如月です。

 マニアというほどでもなくヲタクを名乗るほどでもない、『ファン』くらいの位置づけです。ジャズやロック、民族音楽にもたまに浮気します。


 なんでこんなもんを書こうかと思ったかと言うと、「私だけじゃない!」と思いたかったからなんですよ。みんなに「あるある」って言って欲しかった。


 ほら、クラシックって生活に溶け込んでるでしょ、フツーに。


***


 昨日もね、濡れた手で冷凍むきエビ触っちゃったわけですよ。くっつくのよ、凍ってるから。んで痛いわけよ。思わず叫ぶわけよ。


 痛ててててててて……


 如月がそのまま終わるわけないのね。全身の細胞がクラシックで構成されてるから。


 痛ててて てててて

 てててて てててて

 てれてて てれてて

 てれてて てれてて

 てててて ててててて~

 (ふぁ~あ~ん)←トロンボーンスライドダウン


 敢えて一小節ずつ書いてみました。これだけ読んで何の曲かわかったあなた、如月の仲間です。年貢の納め時です。


 正解はバレエ組曲『ガイーヌ』より『剣の舞』(ハチャトゥリアン作曲)です。

 今日からあなたも「痛ててて……」っていう時、『剣の舞』になりますね!


 ね、みんなやるでしょ、こういうの。ボッチの部屋で叫びが曲に変化したりするでしょ?


 だってクラシックファンなんだもん!

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