第11話 星になったんだ

 私は、幼い頃から自然と星の名前を覚えていて、どこでそんなこと覚えたのかは知らないけど今は大学で星の研究をしています。


 最近の研究では、空に輝く新たな一等星を見つけました。私が発見したので名前をつけることなりました。こんな経験もう二度とないかもしれないからよく考えてつけようと思って、“セート”なんて名前考えました。すっと星を見たときに浮かんだんです。なんか私が星の研究をするのは、宿命な気がしまして。

 

 そういえば、博士の研究所には、お花畑の広がる綺麗な庭があります。そこには、創設者の天之博士とその孫の像があります。昔は湖だったらしいけど、男の子の字で書かれた図鑑がいっぱい置いてある小さな博物館も建てられています。


 そして、私が名前をつける予定の星がここからだとすごく良く見えます。誰かの願いを叶えてくれるとっても綺麗な星です。さあ、今日も星の研究をして、おじいちゃんみたいな天文学者になるぞー!って、私のおじいちゃんは天文学者じゃないやっ。

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