甘露
僕が呼ぼうとすると、彼女の名前は液体になってしまう。とろりと甘い水が口の中に溢れた。咳き込む僕に気付いた彼女は振り返って、少し呆れたように笑う。彼女が呼ぶ僕の名前は小さな氷で、その温度差を埋めたくて僕は彼女と手をつないだ。
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テーマ「涼しいお言葉」
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