第2話 女神様降臨

「びっくりした」


 俺は驚いて声を出してしまった。目の前に黒い四角い立体物が現れて、割れたと思ったら中に女の子が居たからだ。


 この子は誰だ? 女……だよな? でも人ではなさそう。背中に翼があるからな……作り物を背負っていないよな?


 身長は160cmくらいかな? 俺が170cmだからそのくらいだと思う。


 同じくらいの年齢の女の子にしか見えないけどさ、めっちゃ可愛い。学園一の美少女ってレベルじゃないんだよね。


 アイドルとかより可愛いと思うよ。うん、美少女だね。


 胸も大きくてスタイル抜群。 何食ったらそんなに胸が大きくなるのさ? 俺の学校の女の子にそんなに胸の大きい子いないっての。


 あと目の色と髪、目の色がブルーで髪色が茶色でしかもツインテール。リボンしてツインテールしている子見た事ないよ?


 文化祭で見たコスプレのカツラくらいだよ。普通はいないと思うぞ。


 着ている服も女神様って感じのフリフリのワンピース?


 そしてこの子に背中から生えてるっぽい四枚の白い翼。コレはもう人では無いよな。 女神? 天使?


 でも、ちょっと安心した。あのまま何も起こらなかったら、多分泣いてた。


 ずっとここに一人で居るのは辛すぎる。安心したら、なんだかムカついて来た。


 結構な時間待たせてさ。コレは一言文句言わないと気が済まないぞ。可愛いからってなんでも許されると思うなよ。


 俺は心の中で色々と考えていたが、目の前の女の子が可愛いのでドキドキしていた。


 砕け弾けて消えた黒い四角い立体物の中から現れた女の子はゆっくりと俺に近づいて来て途中で止まった。


「私は女神ルナ。獅子王拓海さん、あなたは死にました」


 声がめっちゃ可愛い。 顔良し声良しって最高かよ! それに女神! 人外! でもなぜか怖くない! 怖くない理由、それは可愛いからだ!


 そして俺は死んだのか……なんとなく分かっていたつもりだったけど、はっきり分かるとつらいね。


 でもね女神様、まずは遅く来たことを謝ろうよ。


 こっちは心細くこの部屋に居たのに。コレは一言物申すだな!


「ですが獅子王拓海さん、今回は特別に——」


「女神ルナ! 来るのが遅い!」


 俺は仁王立ちで女神ルナの話を遮って叫んだ。


「きゃっ」


 話の途中で突然俺に叫ばれ、女神ルナは声をあげた。


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