🖤

『倉庫にいた1人やっつけたよ』







藤堂冷に短くメッセージを打って送信する。







ドラム缶の上に腰掛けて足をブラブラさせながら、わたしは地面にうつ伏せて息も絶え絶えにコチラを目だけ向けて伺う男に問いかける。






「残り何人いるの~?」



「……!」



ビクリ。男が痙攣でも起こしたみたいに肩をびくつかせた。さっきの威勢はどうしたのー?


少しおかしくなってケラケラ笑う。



心底怯えた色を付けていく男の顔は、まあ、一言で片付けたら【ださい】



面白くなくなって、わたしは笑うのを止めた。


男は面白いくらい、身体をガタガタと震えさす。



なにがそんなに怖いのだろうねえ。

なにがそんなに怖いのだろうねえ。


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