第124話 冬毛がもっふぁー!
もふぁっ。ふさっ。ふぁっさー。
「ダモが大きくなっています。」
「寒くなってきたので冬毛が伸びてしまって・・・。」
大きな身体を小さく丸めるダモフェンリル。
「フサフサで素敵ね!」
「埋もれたいんだぜ!」
ジジ&マリーは超好意的だ。
「エンマもフサフサしたいです、その前にダモ!ブラッシングしましょう。」
「・・・・・・・。」
なでなで。なでなで。なでなで。
なでなで。なでなで。なでなで。
とっさに逃げようとしたダモフェンリルだったが逃げきれず観念してエマに身を任せたら優しいなでなでが始まった。
デイモンが幸せそうに溶けてゆく。表情も緩みっ放しだ。
ジジ&マリーからOKの合図が出たので、表面にそっとブラシをはしらせる。
いきなりガリガリすると嫌がられるので、そっと優しく始める。
エマ特製のミストをシュっとしてはブラッシ、ブラッシ、・・・シュっとしてはブラッシ、ブラッシ。
溶けたダモフェンリルは抵抗することなく、されるがままだ。
「エマちゃんがデイモンさんをブラッシングしてるのを見るの好きよ~。」
「ラブラブだな!」
そんな二人と二匹を白い影が見ていた。
カールフェンリルだ。
—————— ぐぬぬぬぬ…モンたんが良い子すぎる。これでは儂の悪い子ぶりが目立ってしまうではないか!
汗をかきながら悪そうな顔で考え込む。
—————— とにかく、こんな良い子な姿をダイちゃんが見たらお終いだ。なんとか隠さねば。
気配を殺し、そっとその場を離れようとカールフェンリルが振り返ると、ダイアナがいた。
「ひいっ!」
思わず30㎝は飛び上がってしまった。
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