第120話 天使族を堕落させる悪魔の暖房器具

「こたつって何ですか?」

「暖かいテーブルに布団をかけたものですよ。」

「・・・・・・・・・。」

エマとジジ&マリーの想像が追い付かない。


「こんなものじゃな、ダイちゃーん。」

リビングに掃除機をかけていたカールがダイアナに声を掛けると、ダイアナが何かを運んできて、あっという間に組み立てた。

炬燵こたつ布団をかぶせて天板を乗せて・・・

「完成じゃ!さあ、エマちゃんもモンたんも入りなさい、ジジ君とマリーちゃんは二度と出られなくなるぞう。」

「えー。」

カールの言葉にそんなはずはないと言い張っていたジジ&マリーは炬燵こたつの中で丸まって出てこない。

「天使族を堕落させる悪魔の暖房器具でしゅ……。」

エマはこたつむりになった。


「エンマ、炬燵こたつで眠ると風邪をひきますからいけませんよ。」

お小言を言いながらデイモンがエマを抱き起す。

「ほら水分をとって。」

「おまたせー。」

エマに水を飲ませていると唄子さんがアイスを運んできた。


炬燵こたつで温まりながら冷たいアイスを食べるって背徳的な喜びがありますよね。」

「難しいことは良く分からないけど、美味しい~。」

「俺たち今日から炬燵こたつに住むぜ!」

ジジ&マリーは猫らしく炬燵こたつに夢中だ。

「今夜は炬燵こたつでお鍋にしようね。」

魔界ランドの冬はなんだか楽しそうだ。

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