第106話 弥生、後ろ!後ろー!

弥生は代休の三連休を一秒たりとも無駄にはしなかった。

たちばなの身辺調査とアシュタロトをめぐる噂と人間模様をかぎまわった。


——————————— あの美少年の名前はたちばな。千里眼を持つ天狐族・・・だけど、代々その能力を軍事利用されることを嫌い、妖狐のブリーダーを生業としている。たちばな自身はデイトレーダーもしており、けっこう稼いでいるらしい。

引きこもりを気にしているのと、趣味&特技を活かして野生動物のレスキュー団体での活動にも熱心。

・・・・・なるほど、この野生動物のレスキュー団体でアシュタロトと出会ったのね。すでに何度かデートもしているみたいだけど、現場に居合わせたいわ~。一緒に過ごしているところを見たら、何か閃きそうなのに・・・。



レスキュー団体で保護した動物を溺愛、焼きもちからラブに発展・・・いやいや、ありきたり過ぎないかしら?でもベタなストーリーって受けるのよね・・・。

アシュタロトはたちばな君への恋心をオープンにしていて、たちばな君もまんざらでもない・・・けど、まだカップルではない・・・。ジレジレの両片思いのラブラブなカップルにしよう!たちばな君がアシュタロトにぞっこんで焼きもち焼きって設定で決まり!


自分の世界に入り込み過ぎて気づかなかった。


——————————— たちばなやアシュタロトを尾行する自分を恋人のレオが尾行していたことに。

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