文学少年(変態さん)は世界最恐!? 〜明らかにハズレの【書誌学】、【異食】、にーとと意味不明な【魔術文化学概論】を押し付けられて異世界召喚された筈なのに気づいたら厄災扱いされていました〜
超古代文明帝国の宰相でカルト宗教の教主で秘密結社のメンバーの魔王となれば、第六形態まであるのだろうか?
超古代文明帝国の宰相でカルト宗教の教主で秘密結社のメンバーの魔王となれば、第六形態まであるのだろうか?
とりあえず、ステータスの確認は終わった。……いやぁ、長かった。
ツッコミどころ満載だし、途中からツッコミの仕事放棄してた。まあ、その辺りは読者に任せましょう……って、これライトノベルじゃなかった。現実に読者とかいないよね! (老害(神様(笑)))は地の文とか言っていたような気がするけど……)。
さて、続いては老害が残したルーズリーフを確認してみよう。
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◆神様☆プレゼンツ、異世界解説ノート(空きページはメモに使ってね。一緒にボールペン(インクが切れないアーティファクト)もつけておいたよ♪
◆INDEX
一、異世界の国々
二、召喚の目的
三、貨幣価値について(おまけ)
◆ 一、異世界の国々
異世界の名前はカオス。混沌を意味する言葉なのはキミも知っているよね?
ちなみに、四凶の一つに数えられる渾沌じゃないよ!!
国は陸続きで、今はアルドヴァンデ共和国、自由諸侯同盟ヴルヴォタット、ミンティス教国、超帝国マハーシュバラ、ジュドヴァ=ノーヴェ魔族王国の五か国が存在しているよ。
ちなみに、アルドヴァンデ共和国は元々クライヴァルト王国って呼ばれる超帝国マハーシュバラと互角の領土を持つ国家だったんだけど、圧政を敷き続けたことが領民や領主の怒りを買ったみたいで、王族は皆殺しにされちゃった♡
その反乱の時に諸侯達が同盟を結んで設立したのが自由諸侯同盟ヴルヴォタットで、クライヴァルト王国がアルドヴァンデ共和国と自由諸侯同盟ヴルヴォタットに分かれたと思えばいいよ! (簡単だね)
ミンティス教国は邪神ミントを信仰する狂信国家だよ。邪神ミントの天啓を理由に各国への侵攻を行い、従わぬ者は奴隷にしているみたい。
ちなみに、亜人種を迫害の対象としていて、奴隷の約九割は亜人種だよ。
才ある者を勇者に祭り上げ、魔族を壊滅させるべくジュドヴァ=ノーヴェ魔族王国に送り込んでいるみたい。ジュドヴァ=ノーヴェ魔族王国とはいっつも険悪だよ〜!
超帝国マハーシュバラは超皇帝シヴァを頂点とする帝国だよ〜。
軍部が充実していて、文官よりも武官の方が出世すると言われているよ!
武力に任せて対外戦争を仕掛けて、次々と領土拡張を行っているから全ての国から恐れられているみたい♪
ジュドヴァ=ノーヴェ魔族王国は魔王ノーヴェ家を頂点とする魔族の統治国家だよ♪
他四国と敵対関係にあるけど、その中でもミンティス教国と特に敵対しているみたい。
◆ 二、召喚の目的
で、ここからが本題ね。ところで、これを読んでキミはどう思ったかな? そう、ゴチャゴチャし過ぎているよね。
この世界を統治しているのはワタシなんだけど、他の神様にゴチャゴチャし過ぎていて意味分かんないからスッキリさせてって言われちゃった(てへっ☆)
それなら、いっそ一掃|(ダジャレじゃないよ)すればいいんじゃないかって思って……でも、ワタシ神様だから地上に干渉できないんだって気づいて……それなら、召喚して一掃してもらおうって今まで召喚を繰り返したんだけど、未だに改善の余地が見られないんだよね。
そこで、キミにはこのゴチャゴチャしたのをどうにかして欲しいんだ。
まずは、アルドヴァンデ共和国のアレク=アルドヴァンデ。この人は元クライヴァルト王国の宰相で、今はアルドヴァンデ共和国のトップになっているよ。
クライヴァルト王国の腐敗の元凶はこの人だったんだけど、王族を悪役に仕立て上げてトップになったみたい。
次にクライヴァルト王国がある辺り一帯を中心に全土を支配していたらしい超古代文明マルドゥークが残した負の遺産。要するに機動要塞とかその辺りだね☆
次にミンティス教国の筆頭枢機卿マジェルダ=ホーリー。邪神ミントの名を借りて自分の思い通りに権力を振るっている悪っるい〜奴。
魔族排斥も奴隷制度もみんなこの人が元凶だったりするよ。
次に超帝国マハーシュバラの超皇帝シヴァ=プリーモ。さっき説明した通り対外戦争を仕掛けまくっているよ。
次にジュドヴァ=ノーヴェ魔族王国の魔王エルヴァダロット・ダル=ノーヴェ。魔王軍を指揮して様々な国に戦争を仕掛けているよ。魔族の支配圏を増やすのが目的みたい。
最後がヴァパリア黎明結社。世界各国に会員を持つ秘密結社組織のようだけど、ワタシよく分かんない♡
まあ、こんな感じでどれもそれほど危険なことをやっている訳ではないのだけど、ほら、ゴチャゴチャしていて面倒くさいじゃん。
召喚する時にライトノベルだと「魔王を倒して下さい」とか言えるけど、これだけボスキャラを張れる組織があると大変だからね。
だから、彼らには恨みは無いんだけど、一掃してもらいたいんだ。……じゃないと、ワタシ、神様の世界で爪弾きにされちゃうよ(ぐすん)
◆ 三、貨幣価値について(おまけ)
いるかは分からないけど、おまけで貨幣価値の説明をするよ。
・銅貨 価値は一枚で一円。
・銀貨 価値は一枚で百円。
・金貨 価値は一枚で一万円。
・白金貨 価値は一枚で百万円。
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……神様はスマホのメッセージアプリだと性格が変わるのと同じタイプだったようです。
……あれだけ“わし”とか“おぬし”とか老人口調を聞いた後だとなんだか気持ち悪いよ。
もしかして、あの老害は言葉で女装するタイプだったの? 太宰治とかと同じタイプなの? だったら『千代女』みたいに綴方っぽい小説からガラスの天井問題を暗示させるようなことして見せろよ! これだと、ただ頭の悪そうな女が書いた文章だとしか思えないよ。
しかし、超古代文明帝国の宰相でカルト宗教の教主で秘密結社のメンバーの魔王か……第六形態まであるのだろうか? えっ、それぞれ単独だから全部第一形態たって。あはは……そうだった。
しかし、あの老害も随分酷いことするよな。これだけ混沌としているのならしっかり説明しろよ。
召喚されたクラスメイト達やそれ以前に召喚された人達が揃って烏合の集になっちゃうよ(えっ、もうなってるって? ついでにその烏合の集も充分脅威になり得るって?)。
ルーズリーフに「召喚されたクラスメイト達とそれ以前に召喚された人達」を追加しました。……いや、追加しても仕方ないんだけどね。今、迷宮の中だし。ここから脱出しないことには超皇帝をどうにかするとかできないし。
もしかして、これって何も成せぬままこの迷宮で果てるパターンじゃない? だってスキルカスいし、装備ショボいし、この中で使えそうな武器は金属製の鋤、鍬、鎌しかないし。
幸いなことにここは敵モンスターが侵入しない区画のようなところ(仮:正式名称不明)なのでここに居れば迷宮といえばでお馴染みの魔獣達はやって来ない。
だが、いつまでもここにいる訳にはいかない。
俺は食料を何一つ持っていないのだ。水分ならば
そして、野菜の種でもお腹は膨れない。なんで、
ということで、俺は安全地帯を出て食料を調達することにした。
間違いなく命の危機に晒されるやり取りになるだろうが、このまま餓死するよりはマシである。
ここで死んだらどうなるんだろう。次回からは「“天使様”白崎華代さんの異世界生活(仮)」をお送りしますって感じになるのかな。……確かにそっちの方が絶対に需要ありそうだけど。
……嫌だな、こんなところで死ぬのは。教授との約束、まだ果たせてない。
――ここは人間らしく、最期まで無様に足掻いてみよう。
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