第41話 *ユニーク魔法とは?~休憩をはさんで

「そうとも言い切れないのよ。属性に近いけれど、微妙に違うとか、似て非なるものとか、分類が難しいものなど、しかも、その魔法がユニークかどうかは、魔法を研究する者くらいしか分からないから、全部をひっくるめて、ユニーク魔法と言っているわ。私からすれば、ユニークでもなんでもないけれどね」

「よく分かりました。ありがとうございます」


 兄王子は、そうお礼を言うと椅子に座った。


「良いわね。これ。先生と生徒という感じが、新鮮だわ」


 王妃さまや側室たちが、顔を見合わせて


「お仕事、お疲れ様です。よく、分かります」


 と、お姉ちゃん先生を労う。


「ありがとう。そう言えば、みんなは、端末を見たことがあったわね」

「見学に行きました」

「そうかぁ~。覚えていてくれたのには、感謝だね」

「忘れられません」


王妃さまが、そう呟く。


「なんだかしんみりしちゃったけれど、ここで休憩を取りましょうか」


 そう言うと、みんながいた場所に扉が出てきた。


「こちらへどうぞ」


 お姉ちゃん先生が案内をするらしい。

 扉を開けると、天井も壁も床も真っ白い廊下に出た。


「ここ、センターですか?」

「そうよ~、部屋のひとつを借りているの。自分からだけど」


 王妃さまの問いに、お姉ちゃん先生は答える。

 子ども達は、「センター」って何だろうと思ったけれど、休憩の方が気に掛かっているらしい。

 出てきた扉の真向かいの扉から、別の部屋に入る。


 すると、そこは喫茶店になっていた。

 そこそこの人数が、思い思いのスタイルで休んでいる。


「ハンモックで寝てもいいし、コーヒーや紅茶、ハーブティー、ソフトドリンクなどから、ケーキやちょっとした軽食なら、ここで。お金はかからないから、カウンターの中にいるマスターや従業員に言えば、お好みのものを出してくれるから」

「休憩時間は、どれくらいですか?」


 長兄王子が、そう問うと…


「子ども達は、1日。大人は、半日程度かな。外の時間とは隔絶した流れだから、それくらいは問題ないから、安心しなさい」


「分かりました」


 王さまが、不安そうに


「子ども達が1日で、私たちが半日。残りは?」

「センター内の案内よ。王妃さまたちは、昔案内をしたけれど、おさらい程度に見てもらえば良いわ」

子どもたちは、飲み物とケーキなどのスイーツを楽しんでいるようだ。

見れば、ほのぼのしている。


 その光景に、大人達はほっとしていた。

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