異世界召喚の先生たち ~分からないことは、分かる人に聞く!

夜空のかけら

第1話 勉強嫌いな王子さま

 僕は、勉強が嫌いだ。

 将来、何になるか、分からないけれど、王さまにだけはならないと思う。


 王さまである父上を見ていると、ものすごくたくさんしゃべって、たくさんの紙を見て、たくさんの人と会って、毎日部屋に人を呼んでいる。


 きっと僕は、父上の様にはできないし、やりたくもない。


 しかし、父上はそれが納得できない様子。

 何人かの先生を付けてくれたけれど、全然分からないし、覚えられないよ。


 そんな時、宮廷魔導師がこんなことを言った。


「王子さまにとって、ふさわしい先生は、異世界にいるのかもしれない」


 よく分からなかったけれど、今までの先生は、


「将来、王さまになるために必要な知識です」とか

「他の国の王子さまや王女さまに笑われてしまいますよ」とか


 僕は、


「別に王さまにならないだろうし、呼ばれた先生の講義はつまらない」


と言ったのを、宮廷魔導師が聞きつけた結果が、先生を異世界から呼ぼうだった。

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