　自動車整備士をしていた頃は思わなかったんですが、整備業界から離れてプライベーターになって小さなバイクを修理していると思う事が有ります。何気に原付って欲しい人が居るんじゃない？　ってね。

　先輩が独立してお店を開きまして、何気に中古の原付が売れてるんです。実際に私にも「お前の乗ってる原付（ジャイロX）を売らんか？」みたいに言われたことが有ります。お客さんに処分してくれと言われたスクーターを自分が乗ろうと修理していると、「お？　良さ気な原付やん。いくら？」となって売れてしまうとか。

　問題は利益が少ない事。特にバイクが好きじゃなく、乗れればOKな人が買うんですから売値は片手くらい。ところが修理となれば部品代がかかってしまいます。中古部品で直せるならよいけれど、キャブレターのガスケットやバッテリーは中古なんて使えない。特にバッテリーは放置車を起こすのだからほぼ百パーセント死んでるのがデフォルトです。しかも二輪用のバッテリーってこれがまた値段が高いと来たもんだ。台湾製のバッテリーで乗り切っても数千円がかかってしまいます。

　それでも必ず最低でも五千円の利益を出す（それでも人件費を考えるとどうかって気がする）値段で売る先輩は商売上手って言えば良いのか。でも根本的に新車は値段が高すぎて買えないんですよね。じゃあ安い新車ならとなるのですが、スズキのチョイノリは排気ガス規制が突破できなくて生産終了してます。まぁチョイノリに関しては地域の特性上（坂道・凸凹道が多い）乗れたものじゃなかったみたいですが。

　私も以前乗っていたDioに需要が有ると思っていなかったから「五千円でエエわ」と冗談で言ったら「買います！」となって売ったわけですが、普通自動車運転免許しか持っていないけれどバイクに乗りたい人に需要が多いみたいですね。

　あ、ジャイロXは売りませんよ。三十年も前のバイクなんでどこが壊れるかわかりませんからね。もう壊れきって直しきった気がしますが（笑）