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カクヨムのクルマ小説」への応援コメント


  • 編集済

    森緒 源です。

    私はエンジンとかメカニックのことは全く知識不足の男ですが、車やバイクに限らずこの「小説や映画における虚構とリアリズムの問題」はやはりちょくちょく痛感することが多いですね。

    こないだこのサイトで、高校生からの投稿小説を読み、自主企画参加作品 (率直な批評求むという内容)だったので、コメント送信しました。

    「貴方の作品の内容で、あまりにも現実と掛け離れリアリティの無い描写が何点か見受けられたので指摘させて頂きます…虚構の話であるとしても呆気にとられ通読意欲を著しく阻害されるレベルと思われるので一考を望みます」
    と添えて何点か実際に上げたら、けっこうコタエたらしく、
    「わかりました…もういいです」
    と返信が来ました。

    話は変わりますが、私の母親の里、新潟県の旧山古志村は、2004年の中越地震でほとんどの村人が他市へ避難する大災害が起きました。

    それを題材にした映画「マリと子犬の物語」がその後製作され、全国公開されました。

    内容は山古志村に住む一家が、地震で自衛隊ヘリに乗せられ避難する際、村に残してきたペットの子犬を後日避難先から子供が探しに行く話……子供と子犬が絡む話だから、まぁ単純に愛と感動の涙溢れる作品。…のはずなんですよ。

    私、この作品を観ましたが、全く話に入って行けなかった。
    何故ならこの一家の人たちが、方言を使わず標準語会話だったからです。

    山古志村の人間なら、必ず新潟弁ですし、特にこの地区は方言が強い。

    標準語喋りじゃあ全くの絵空事です。
    リアリティが無さ過ぎて、たぶんこの作品を観た山古志村の人間はガッカリしたんじゃないかなぁ。

    こうなったらもう、いっそのこと完全絵空事虚構映画でも作って見せてくれぃっ !!

    山古志村の峠道を地元の子が時速300キロでドリフトかましながら、積んでる豆腐を崩さずに車で駆け抜けて行く ! …気が付けば後ろから煽る車が!
    「俺と勝負したいのか?…村の集落まで急いで豆腐を届けなきゃならないんだ!抜かれる訳にはいかないぜ」
    と標準語で呟く主人公。

    …ぜ~んぜん手に汗握れねぇ…。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。

    僕も一時期ですがあまりにも荒唐無稽で滑稽な作品には物申してたんですよ。『DR30スカイラインRSに最初からLD28が搭載されて~』みたいな作品にツッコミを入れたりね。

    L型が搭載されてたんならHR30のGTだろうし、LD28ならER30だっけ? GTDだか何だかのディーゼルエンジンで、しかも4ドアだけだったはずなんだけどな~とか思ったけど、まぁ本人が楽しんで書くなら良いかなと。

    嫌なら読まなきゃいいだけですからね。だけど同類と思われたくないからブロックしてます。

    まぁアレですよ。忠告も行き過ぎるとコロナの営業自粛絡みで指導に従って営業しているお店に貼り紙している連中と同じになっちゃうんで気を付けようかなと思ってる次第です。

    ニュースで『コロナポリス』を見て、僕の所へ来た誤字脱字ポリスの事を思い出しました。行き過ぎた正義は怖いですねぇ。

    作品中における方言の使い方は難しいところなんですよ。『大島サイクル』に出て来る大島のおっちゃんは、本当なら関西の田舎言葉丸出しなんです。でも少し押さえています。リツコさんは強引に関東の大学へ通ったせいで標準語っぽくなったと設定してます。

    僕の小説やエッセイも方言バリバリすると読めたもんじゃなくなります。ルビだらけで書く方も大変(苦笑) 

  • 目にしますね、ぶっ飛んだ設定の走り屋もの。
    正直、腹立つ設定の作品だってあります。
    生まれて初めてハンドル握って、生まれて初めて峠走って、その場で地元最速になった?
    ふざけんな!
    みたいな作品。
    でもあれって要は「クルマの出て来る俺tueeeもの」なんで、読者のほうも走りの描写とかクルマの設定とかあんまり気にしてないんですよね。凄いキャラが凄いことして無双できればそれでいいんで。そもそも書き手も読み手も走りの知識と経験が足りない(あるいは、もとから持ってない)んで、テクニックがどうとか描いてもその凄さが一向に伝わらない。
    例えば、ボクの作品「ミッドナイトウルブス」で主人公の翔一郎が公道バトルで慣性ドリフトからのオーヴァーテイクっていうスーパーテクを見せるんですが、「頭文字D」に慣れちゃってる読者からすると「それが高等テクニックなの? 雑魚でも普通にやってることじゃん」になっちゃうわけです。
    となると作品で「俺tueee」「俺sugeee」を見せるには数字で表すほかにない。もしくは物理的に不可能なことをやらせるしかない。時速190キロでヘアピン突っ込むとか時速300キロでドリフトかますとかもその一種ですね。
    そして序盤でそんな展開見せちゃうと、次はもっと凄いのを見せなくちゃならないんだけど、さすがにそれは(書き手にとっても)荒唐無稽すぎて、ネタ切れを理由に作品がエタるのであります。
    結局、リアルとフィクションの境目を上手く縫っていくためには、書き手もそうですけど読み手のほうにもそれなりの知識と経験が必要なんだと思うんですよ。だから、ある程度リアルに振ったクルマ小説は、少なくともweb界隈では受けが悪い。これは格闘小説なんかでもそうなんでしょうが、カクヨムとかで読者の求めてる格闘技ってのは空手や柔道、MMAとかじゃなくって北斗神拳なんです。
    ですんで、なかなか味わい深いクルマ小説って探しても出てきません。先にあげたボクの「ミッドナイトウルブス」にしても、基本的には走り屋ものの皮を被ったヒューマンドラマですから。
    そのなかでも及第点をあげてもいいかな、と思うのがこれです。

    オーヴァー・ザ・1/4マイルズ
    https://kakuyomu.jp/works/4852201425154984464

    余命宣告を受けた学生主人公が、仲間たちと一緒にドラッグレースに出場するって物語です。
    よろしければご一読を。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます

    湾岸ミッドナイトでラーメンか何かの味について登場人物が語っていた気がします。アクを取って何時間も煮込んで出汁を取ったスープに対して香辛料や調味料をガンガン入れて作ったスープ。後者の方がわかりやすい味なのと同様に、実際の体験に基づいた物語は派手さが無く夢も無く、若者は理解しないのか出来ないのか。

    本当はクルマよりも車の周りにいる人間が面白かったりするんですけどね。

    オーヴァー・ザ・1/4マイルズですね。早速読んでみましょう。
    ドラッグレースも若者に言わせれば『真っ直ぐ走るだけ』『アクセルを踏めば走れる』競技。それを取り上げたって時点で興味が出て来ました。