用語&登場人物など

用語&登場人物など(※ネタバレ注意)

※気が向いたときに更新。


目次

・この世界の用語など

・登場人物(一章から登場)

     (二章から登場)

     (三章から登場)

・登場人物を年齢順に並べてみた






▼この世界の用語など▲


 この物語の世界は、あらすじと『###. 光の粒』にあるように、『乙女ゲーム』と『その乙女ゲームを知っている人の想像・妄想』で生まれた世界です。

 あってもよさそうなものがなかったり、ないはずのものがあったりあります。たとえば物。技術はあるはずなのにテレビは(まだ)ないです。たとえば言葉。中学校がないのに中二病という言葉はあったりします。


【時計・カレンダー】

 1日24時間、1週7日(日月火水木金土)、1年12ヶ月365日(うるう年あり)。祝日はありますが、日にちや内容は異なります。定着しているイベントにも差異があります。


氣力きりょく

 この世界の人類の体内に流れている力。電気に変換して、電化製品を動かすために使用しています。

 減りすぎると倒れてしまいます。眠るなど休憩すれば回復します。


【成人年齢】

 18歳。飲酒・喫煙の年齢制限はありませんが、未成年者は控える傾向で、大っぴらには飲んだり吸ったりしません。飲酒のほうがゆるく、16歳くらいから家の外でも飲むようになります。


【生活関連】

・料理

 カレー、ハンバーグ、そば、餃子など、思いつくものほとんどあります。


・服装

 モダンボーイ、モダンガールファッションから平成ファッションまでごちゃまぜ(着物もありますが、菖蒲の住んでる地方では見かけません)。

 大人の華族女性はお茶会(大人向け)やパーティなどで、ザ・貴族ドレスを着ることもあります。


・移動手段

 徒歩か馬車。途中から路面電車も。鉄道もありますが、今のところ菖蒲には縁遠いです。(話に出てきてませんが自転車もあります)


・通信手段

 郵便、電信、固定電話。携帯電話、インターネットはありません。


・カメラ

 撮ってすぐに写真ができあがるインスタントカメラより、ネガカメラが高価です。


・その他

 水道、下水設備バッチリ。

 洗濯機、冷蔵庫、ドライヤーなど電化製品あります。ラジオ、映画、ゲーム機はありますが、テレビはありません。

 電線は通ってません。通信線は地下を通っています。


【身分制度】

 王族>華族(=貴族)>平民。華族の爵位は5等級で、公爵>侯爵>伯爵>子爵>男爵。

 子爵・男爵家の数は多く、平民にとって身近な存在。伯爵位と子爵位の壁は厚く、男爵位と平民の壁は薄いです。

 大昔は準貴族(準男爵・騎士)の身分もありましたが、今はありません。

 気位などは、家(または、個人)によります。

 平民でも名字はあります。


騎士団きしだん

 町の治安を守ったり、氣力を使用する弊害の対応をしています。警察、消防、自衛隊が一緒くたになったようなもの。

 所属するためには、騎士の資格が必要。騎士団によっては、中級騎士以上のみ、などの入団条件を設けています。


騎士きし(の資格)】

 騎士の資格は3等級。上級騎士>中級騎士>下級騎士。

 上級騎士は国内どこでも、中級騎士は城内以外の国内、下級騎士は決められた地方で騎士として振る舞える資格となっています。資格を活かすためには、騎士団に所属しなければなりません。

 城内や学園周辺の騎士団に所属してる上級騎士は、学園の出入りが学生と同じくらい簡単にできるようになります。


 ※女性に大人気のモテモテ職業。所属騎士団、等級によっては、倍率ドン! さらに倍。

 女性騎士もいます。男性より女性にモテる模様。


しょ詰所つめしょ

 詰め所は交番、詰所は警察署や消防署のような施設です。詰所にはいくつかの騎士団が詰めています。

 ここに騎士にいてほしいと申請→申請が通る→詰め所がなければ建てる→詰所から詰め所に騎士が来てくれるシステムです。


【学園】

 16歳になる年度に入学し、2年または3年間、寮生活を送ります。数校あり、住んでる地方で入る学園が決まります。(菖蒲たちは王都にある学園)

 学園は、校舎などがある学校(学園)区と、寮などがある居住区で構成されています。一部を除き、周りを壁で囲まれています。敷地内に入るためには手続きが必要。部外者は騎士であっても、簡単には出入りできません(上級騎士など一部例外あり)。学生は学生証があれば簡単に出入りできます。

 制服はありません(私服でOK)が、学園公式のジャージはあります(色が豊富。安価で質が良し)。運動するときだけでなく、学園内での普段着として着用している人も多いです。


【学資の援助制度】

 学園生活を送るための費用を援助してもらえる制度。国または華族から受けることができます。


したき】

 援助制度を華族から受けている子は、その華族の名字+『下』を名乗ります。


 ※大昔、主や尊敬する人の名字に『下』をつけて第二の名字とする風習があったため、最後に『下』のつく名字がほぼない国です。(下羽さんや日下部さんなど、最後以外に入る名字は普通にいます)


【学習学校】

 学園に入学する前、10歳くらいから15歳の子が通う場所。義務ではなく、塾のようなところ。授業料はピンキリ。

 王族や華族はほとんどが家庭教師を雇うので、通うのは主に平民の子供です。


【お茶会(子供向け)】

 10歳から15歳くらいの華族の子息令嬢が招待されます。デビュー時期は親次第。付き添いの大人と一緒に出席する、多人数の立食パーティです。兄弟姉妹も出席可のときもあります。

 子供たちに友達をつくる機会を与える、という名目ですが、実際は親同士の交流、特産物や自社製品などのお披露目の場となっています。

 下付きの子も招待されることがあります。どれくらい招待されるかは、援助している華族の力によります。(男爵家の下付きよりは、伯爵家の下付きのほうが機会は多い)

 お茶会の時季は、春と秋。梅花見うめはなみの会(3月)、桜花見さくらはなみの会(4月)、八十八夜はちじゅうはちやの会(5月)、十五夜じゅうごやの会(9月)、紅葉見もみじみの会(10月)、神楽見かぐらみの会(11月)と名付けられています。時季外れは、夏の会、冬の会と大雑把です。


氣力流出過多症きりょくりゅうしゅつかたしょう

 通称『キリカ』『キリカ症』。

 氣力を通す物質に触れたとき、体から流れでる氣力の量が多い。だいたい一般的な量の倍くらい流れ出てしまいます。


氣流計きりゅうけい

 体内にどれくらいの氣力が流れているかをはかる計器。


流出制御訓練機りゅうしゅつせいぎょくんれんき

 氣力の流出量を制御する練習に使う機器。


【王都】

 湖月領から馬車で1日半、馬で1日かかる場所にあります(休憩や泊まり含む)。自動車があれば日帰りできます。


【路面電車】

 都会では馬車と同じくらいお馴染みの乗り物。菖蒲が13歳になる少し前に、菖蒲たちの生活圏内にも敷設ふせつされました。

 森林公園まで歩いていけば、そこから百貨店まで路面電車で行けるようになりました。


【湖月家のいろいろ】

 本邸は緑に囲まれた洋館(隣人と呼べる人がいる)、別邸は森の中にポツンとある洋館。敷地はどちらも広いです。

 湖月領は森と湖があるため、男爵領にしては面積があります。制約があり森を開拓できないので、羨ましがられてはいません。建物は洋風で、三角屋根の建物が多いです。神社など日本っぽい建物もあります。


・お風呂事情

 別邸では大きいお風呂にかわるがわる入っていました。普通サイズのお風呂もありましたが、使っていませんでした。

 本邸では、別邸の半分くらいのお風呂が2つあり、男女別で使っています。客間の近くにお客様用のお風呂もあります。


・グルグル

 腕などにぶら下がったりやおんぶした状態でまわること、または、まわってもらうことです。(菖蒲たちがそうよんでいるだけで、この世界内の一般的な名称ではないです)


・『湖月家の女の子の決まり』

 ―家の敷地から一人で出ない。

 ―庭に出るときでも誰かと一緒に。

 ―知らない人には近寄らない。

 ―外出するときは男の子の格好をする。

 ―外出中は手をつなぎ、絶対に離れない。


・(大地の部屋にあった)本

 男女のアレコレの本=性的なアレコレ本=エロ本。


雪丹せったん百貨店

 領外。湖月邸からちょっと遠出のお買い物場所。屋上には、屋台、休憩所、小さい子が遊べる場所があります。

 この近辺(路面電車が敷設されてる所)は、明治後期の東京の街並みっぽい雰囲気です。


・いばらの池森林公園

 領外。隣接。湖月邸から徒歩10分。国営。無料開放。ボートに乗れる『いばらの池』がある、とても広い公園。

 大きな池は、元は自然に水がたまったもの。整備のため手を入れているので、今は完全な自然物ではありません。






▼登場人物(一章から登場)▲


湖月こげつ 菖蒲あやめ(ショウ)】

 男爵家の一人娘。6月6日生まれ。髪色は明るい、ミルクティーみたいな茶色。ゆるい天然パーマ。薄茶色の瞳はたまに紫がかる。集中して読書をしているときに話しかけると、無意識に返事をすることがある。面倒くさがり。

 5歳のときに、前世の記憶を思いだした影響で高熱を出した。思いだした記憶は、自分自身のことや関わり合いのあった人などは覚えていない記憶喪失のようなもの。


・二章(6歳半〜)

 怒ったりなど、感情が高ぶると、氣力が全身かられ出てしまう大変珍しい体質になってしまった。氣力が漏れると、髪や服のすそなどが浮いたりする。

 一度氣力が漏れたからか、『氣力流出過多症』にもなってしまった。


・三章(11歳〜)

 あだ名の『ショウ』は、『菖蒲』=『ショウブ』から。怪我をして、肘の近くに3センチほどの傷痕が残った。

 13歳の誕生日から、嫌なことが続いた。

 慶次、一加、茂は三角関係だと勘違いしている。

 ピアノを習い始めた。


 14歳の誕生日時点で身長159センチ。痩せても太ってもいない。



黒羽くろは

 湖月下。12月12日生まれ。菖蒲の5歳年上の男の子。髪色は黒でちょっとくせっ毛。瞳の色も黒。美少年。

 孤児院から引き取られた。学園に通うまでは、半分使用人の手伝い、もう半分は家庭教師から学ぶという生活をすることになっている。家庭教師は大地と隼人、主に隼人。

 菖蒲が生まれたときから、菖蒲に執着している。普段はいい子だが……。


・二章

 菖蒲のため、ひいては自分のためにとんでもないことをする。

 お茶会デビュー。女の子にモテモテで、出るたびに囲まれるように。

 菖蒲は大地に恋をしているけど自覚してない? と思っている。


・三章

 学園に入学。剣術部に所属。モテモテ。

 一人称が『僕』から『私』に。全体的に髪を伸ばし、目もとを隠すようになる。サイドと後ろは肩につき、1つに結べるくらいの長さに。

 どうやら、学園で恋をしたようだが……。


 隼人の胸くらいだった身長は、178センチに。



大地だいち

 使用人の青年。4月20日生まれ。身長185センチ。細マッチョ。菖蒲の16歳年上。髪は暗めの茶色で、ベリーショート。黒国丸くろくにまるという、暗い茶色の鹿毛かげの馬を飼っている。学園では剣術部に所属していた。

 なんでもこなすが、料理だけおかしなことになる。味覚オンチ。


・二章

 菖蒲の言葉で前に進めたため、より特別に思うように。菖蒲と同じくらい黒羽のことも気にかけている。

 使用人を辞め、騎士に。王都の騎士団に入団。王都に引っ越した。騎士団の寮住まい。

 学生時代モテにモテ、とっかえひっかえしていたことが発覚。菖蒲たちに『女たらし』と呼ばれるように。

 名字は楽々浦ささうら


・三章

 中級騎士から上級騎士に。

 黒羽の寮の部屋に合カギを持っている。一人暮らしをするようになり、妄想を垂れ流すようになった黒羽を心配している。

 実は、使用人として働いていたのは菖蒲の護衛ためだった。

 一加の『おじさん』呼びが受け入れられないアラサー。



隼人はやと

 使用人の青年。3月5日生まれ。167センチ。線が細い、筋肉のつかないタイプ。菖蒲の15歳年上。髪色は茶色。髪が長く、腰くらいまである。前髪は肩くらい。学園では剣術部に所属。大地の一つ下の後輩。

 菖蒲が可愛くて仕方がない。


・二章

 誰に対しても優しいはずが、黒羽と大地にはどんどん厳しく……。

 黒羽と菖蒲の言葉でコンプレックスを吹っ切れた。

 使用人を辞め、(湖月邸から見て)王都より遠い土地で、学習学校の先生に。長い髪を、肩上までバッサリ切った。先生っぽさを出すために、仕事中は伊達メガネをかけている。

 名字は山科やましな


・三章

 学校近くの体術道場に通っている。『鬼神』より『千手観音』に興味あり。

 先生になってから恋人が2人できたが、どちらとも半年で別れてしまった。知っているのは大地だけ。



湖月こげつ 忠勝ただかつ

 菖蒲の父親。男爵家当主。3月17日生まれ。身長182センチ。均整のとれた体つきをしている(大地のほうが忠勝よりムキムキしてます)。

 髪色と瞳の色は茶。前髪が長く(後ろはショート)、顔の左側を覆っている。左のひたいから頬にかけてと、左肩に、火傷のような傷痕がある。外では傷痕を隠す仮面をつけている。眼光が鋭く、顔が怖い。

 学園では剣術部と体術部に所属。非常に強く『鬼神きしん』と呼ばれていた。


 菖蒲が産まれたとき(6月)、すみれ25歳(5月生まれ)、忠勝24歳(3月生まれ、早生まれ)。


 すみれが亡くなってから、菖蒲を遠ざけていたが……。


・二章

 顔の左側と左肩の火傷は両親にやられた。

 元々、氣力流出過多症で、あとから氣力が漏れるようになった。菖蒲とは、なった順が逆。


・三章

 すみれに『ショウ』と呼ばれていた。

 すみれが亡くなった当初は、生気がない顔をし、泣く菖蒲から顔を背けていた。それを菖蒲が5歳になり、泣かなくなるまで引きずった。

 大地の父(剣術部の師範)には、学生の時からお世話になっている。

 強さに惚れられ、無口なことで神格化され、徹や慶太郎が『信者』と呼んでいる忠勝ファンがいるが、本人は冗談だと思っていて信じていない。



湖月こげつ すみれ(ミレちゃん)】

 菖蒲の母親。5月10日生まれ。身長153センチ。(10ヶ月ほど)姉さん女房。菖蒲の見た目は母親似。特に瞳が同じ、紫がかる。

 菖蒲が3歳のときに亡くなっている。


・二章

 忠勝とは再婚。一度目は、親の決めた相手と結婚し、子ができないという理由で離婚を突きつけられた。離婚後、実家に戻ったが、実家からも追い出された。


・三章

 旧姓、谷原たにはら。元子爵家令嬢。

 あだ名の付け方が独特で、忠勝のことを『ショウ』と呼んでいた。『ショウ』は、忠勝の『勝』から。




▼登場人物(二章から登場)▲


◎湖月家使用人


里山さとやま てつ(ツッくん)】

 7月30日生まれ。170センチ。30歳になったあたりからお腹が出てきた。茶色の短い髪にパーマをかけている。語尾を伸ばして話す癖がある。

 同じ使用人の理恵とは夫婦(学園に入る前に告白して恋人同士に)。本邸に住み込みで働いている。主な担当は台所関連。忠勝の仕事の手伝いもする。一応、使用人の中で一番偉い。コミュ力が高い。

 忠勝、すみれ、徹、理恵は、同い年で同期で友人。4人でつるんでいた。すみれを『ミレちゃん』と呼び、すみれに『ツッくん』と呼ばれていた。


・三章

 学生のときは、調理部だった。剣術部と体術部にも差し入れなどでよく顔を出していた。恋愛話や、そういう妄想が大好き。すみれもそうで、2人は話が合いよく盛り上がっていた。忠勝を『鬼神』、心酔している人たちを『信者』と呼び始めたのは徹。

 すぐ仕事をまわそうとする刻光を、面倒くさいと思っている。本人のいないところでは『大地の親父』または『あの親父』呼び。



里山さとやま 理恵りえ(エッちゃん)】

 11月29日生まれ。中肉中背(158センチ)。胸が大きい。旧姓、谷戸たにと。肩下十五センチくらいの茶色の髪を後ろで一つに結んでいることが多い。長めの前髪は横わけにして流している。

 仕事内容はてつと同じ。

 すみれを『ミレちゃん』と呼び、すみれに『エッちゃん』と呼ばれていた。


・三章

 子供たちの恋愛っぽい状況に興味津々の徹を止めるために目を光らせている。本当は自分も気になっていて、静観している。



山口やまぐち 小夜さよ

 1月25日生まれ。165センチ。ウエストがキュッ、女性らしいお尻もキュッと引きしまっていてる。

 掃除や洗濯、湖月邸内の仕事担当。通いで働いている。夫を亡くしていて、菖蒲と同い年の息子と2人で暮らしている。旧姓、宮島みやじま


・三章

 学園卒業と同時に結婚。23歳のときに夫の秀樹と死別。3歳の茂を学習学校に預け、仕事を探し、湖月家本邸の使用人になった。

 あまり迷ったり悩んだりしない。たまに迷うことがあっても、決めてから口にする。

 気にしていないようで、菖蒲たちの恋愛模様にしっかり目を向けている(否定的な意味ではなく興味津々で)。



加藤かとう 悠子ゆうこ

 9月24日生まれ。155センチ。普通体型をなんとかキープ。太りやすい。

 仕事内容は小夜と同じ。通いで働いている。独身。人と接するのが大の苦手。使用人の中で1番若い。


・三章

 良家の令息令嬢と、素敵な作り笑顔を武器のように使う人が大嫌い。

 素敵な作り笑顔をする黒羽のことを、初対面のときから嫌っている。今は、前よりは嫌いではなくなった。

 おとなしくしてるとすごくお嬢様っぽいのに、普段そう見えない菖蒲をちょっと残念に思っている。着飾らせたい。



秋塚あきつか 律穂りつほ

 9月11日生まれ。身長193センチ。手足の長く、ヒョロッとした猫背の男性。よく言えばミステリアス、悪く言うと不気味な雰囲気をまとっている。声がひどくしゃがれている。そのため、話しかける前にパンパンと手を鳴らす。

 庭師兼御者ぎょしゃ。(馬の日々の世話は律穂がしていますが、定期的に厩務きゅうむ員に来てもらって健康管理してもらっています。馬は牧場からのレンタルです。律穂にとって、かかわった馬はみんな愛馬です)


・三章

 忠勝の2つ上の先輩。学園では体術部に所属し、『千手観音せんじゅかんのん』(出どころ不明)と呼ばれていた。忠勝と同じくらい強い。卒業後は学園で働いていた。

 大食漢。とにかく、よく食べる。

 女性には敬語。

 尾行はお手のもの?

 徹と同じ理由で、大地の父を避けている。



小清水こしみず

 伯爵位。


慶太郎けいたろう

 忠勝の友人。当主。慶一と慶次の父親。

 10月2日生まれ。174センチ。髪色、瞳の色も焦げ茶。

 お見合い問題?を菖蒲に助けられた。


・三章

 忠勝の1つ上の先輩、剣術部の先輩でもある。徹には『ツンケン先輩』と呼ばれていた。学生のとき、忠勝にだけツンケンしていたらしい。

 菖蒲を恩人というだけでなく、単純に気に入ってもいて、自分のことを『小父おじ様』と呼ばせている。



慶一けいいち

 慶太郎の長子。5月9日生まれ。髪色は慶太郎と同じ。長めのミディアムを横分けにしている。前から見るとわからないが、しっぽ髪。しっぽ髪は15センチくらい。スラッとしている。

 菖蒲の4歳年上、黒羽の1歳年下。

 恋人関係、キスなどに興味津々。


・三章

 学園に入学し、黒羽の後輩に。寮生活をしているが、使用人を連れていっているので、1人暮らしではない。

 好きな女の子のタイプは、『女の子のいいところだけを集めた女の子』か『気が強くて、品があって、できるだけ身分のいい人』らしい。

 学園では菖蒲の話をしないと黒羽と約束し、守っている。


 18歳の時点で175センチ。



慶次けいじ

 菖蒲の初めての友だち。8月8日生まれ。慶太郎の次子。髪色は慶太郎と同じ。前から見ると慶一と同じ髪型。しっぽ髪はなし。ぷっくりと太っている。ダイエット中。

 菖蒲と同い年。兄様にいさま大好き。気が利く、優しい子。


・三章

 ぷっくりと太っていたが、ダイエットに成功し、モテはじめた。

 菖蒲が好き。慶一に言われて、友達としてだけでなく、女の子としても好きだと気づいた。慶一に励まされたことを嬉しく思っているが、からかわれるようになってしまい、面倒くさいことになったと思っている。

 菖蒲から『慶次様』ではなく『慶次くん』と呼んでもらえるようになり喜んでいる。

 一加に弱みを握られ、『菖蒲に男の子を近づけない』共同戦線を張らされ、いいように扱われている。

 一護と茂にもバレて……。


 菖蒲の14歳の誕生日時点で165センチ。



◎その他


田中たなか ひな】

 10月3日生まれ。157センチ。茶色のサラサラストレートロング。

 菖蒲が6歳半のときから、5ヶ月間ほど、菖蒲と黒羽の家庭教師をしていた。実は、忠勝の再婚相手候補だった。問題を起こして退場した。


山科やましな つぐみ】

 隼人の妹。7月23日生まれ。身長173cm。隼人いわく、かっこいい妹。




▼登場人物(三章から登場)▲


一加いちか

 湖月下。8月26日。髪色・瞳の色は黒色。

 菖蒲の同い年の女の子。一護の双子の姉。菖蒲を『お嬢様』または『ショウ』と呼ぶ。


 孤児院から引き取られ、湖月下になった。孤児院に入る前、両親(実は親でもなんでもなかった)から虐待を受けていた。菖蒲のことを、一護と同じくらい大切に思うようになり、黒羽のことを敵視するようになった。


 ある出来事をきっかけに、前も後ろも胸の下くらいまであった髪を切った。前髪は眉くらい、横はあごくらい、後ろは肩下十センチの姫カットに。


 好きな食べ物は、グラタンとシチューとカルボナーラ。一番好きな色は黄色。青と紫も好き。かわいいものが好き。趣味は刺繍。泳げない。


 お茶会デビューした。かわいいだけでなく、双子ということもあり、視線を集めている。


 慶次と打ち解け、身分関係なく仲良しに。打ち解けすぎて、一加のほうが強いくらいに。


 湖月家に来た当初は、菖蒲と同じ体型だったが、差が出てきた。12~13歳の間に、菖蒲のほうが背も胸も大きくなった。


 気になる手芸のワークショップがあれば、参加するようになった。(習い事の代わり)


 菖蒲の14歳の誕生日時点で152センチ。細い。



一護いちご

 湖月下。一加の双子の弟。一加と顔も背格好も似ている。菖蒲を『お嬢様』または『ショウ』と呼ぶ。一応、一加よりは呼びわけている。


 一加と一緒に引き取られ、湖月下になった。一加と同じように虐待を受けていた。さらに、母親だと思っていた人から、別の虐待も受けていた。


 菖蒲を一加と同じくらい大切に思っている。一加ほどではないが、黒羽のことが気に入らない。


 ある出来事をきっかけに、一加と同じ髪型だったのをバッサリ丸坊主にした。


 好きな食べ物は、ラザニアとカレーとナポリタン。飲み物はトマトジュース。一番好きな色は黄緑。青と紫も好き。髪を結うのが好き。泳げる。


 お茶会デビューした。女の子っぽかったのが男の子らしくなってきた。髪も伸びて(一加の髪型の前髪長め、自然な横分け、サイドと後ろはショートカット)、中性的な魅力を持つようになり、モテている。


 恋人という名の、えっちな想像をする相手を探していたが……。


 茂と一緒に忠勝と律穂から体術を習い始めた。


 12~13歳の間に、菖蒲より背が大きくなった。菖蒲の14歳の誕生日時点で163センチ。細い。



山口やまぐち しげる

 小夜の息子。4月5日生まれ。氣力流出過多症。髪色は金髪に見える茶色、瞳の色は茶色で、小夜と一緒。小夜似。目元は父親似。

 菖蒲と同い年。通っていた学習学校が火事で廃校になってしまい、菖蒲たちと一緒に家庭教師から学ぶことになった。小夜と一緒に通ってきている。


 菖蒲のことを『ショウ』とアダ名で呼ぶ。氣力制御がとても上手じょうずで、菖蒲に教えることに。勉強は嫌い。成績もよくない。


 ある出来事を反省し、短髪を坊主頭に(その後また伸ばして、元の髪型に)。


 お茶会に行かないため、会う回数は少ないが慶次とも仲良し。一加が楽しそうに慶次の話をするのが、おもしろくない。


 隼人のことを、『おとこ』だと尊敬している。一護と一緒に体術を習っている。


 菖蒲の14歳の誕生日時点で168センチ。



◎山口家(小夜・茂)関連


山口やまぐち 秀樹ひでき

 小夜の夫、茂の父親。11月19日生まれ。小夜と同い年。弟がいる。

 学園卒業後、大工に。茂が3歳になる少し前、23歳のときに死去。茂を借金を背負わせることなく、3年間学園に通わせることが、小夜との目標だった。


横川よこかわ つとむ

 11月9日生まれ。独り身。年の離れた妹がいる。

 茂が3歳のころから通っていた学習学校の経営者兼先生。生徒たちには、『じいちゃん先生』と呼ばれていた。学校の火事と、自身が倒れたことをきっかけに、違う町に住む妹の近くに引っ越した。


平井ひらい 風子ふうこ

 小夜の親友。9月22日生まれ。132話で小夜が泊まりがけで会うことにした友人もこの人。


【騎士のにいちゃん】

 茂が2人組の男に遭遇したあと、駆け込んだ詰め所にいた若い騎士。傷を手当てしてくれたりした。

 今でも付き合いが続いている。



楽々浦ささうら

 伯爵位。大地の実家。

 騎士、名馬を輩出している家系――『騎士と馬の名家』とよばれている。学園の3つの剣術部の指導を担っている。跡継ぎは30代で師範代となり、先代と交代で師範となる。楽々浦家では、師範になる=当主として一人前、といわれている。


刻光ときみつ

 大地の父親。6月19日生まれ。

 学生の名前を覚えないことで有名。学生が名前で呼ばれることはすごいことで、羨望せんぼうや嫉妬の対象となる。

 忠勝のことをとても気に入っていて、学生の時から名前で呼んでいる。田中ひなの件にも、かかわっている。

 いろいろと押しつけ気味。

 当主(師範)→隠居(大師範だいしはん)。


結衣ゆい

 大地の母親。7月14日生まれ。刻光とは11歳差。刻光15歳、結衣4歳のとき婚約。

 輝春を『てるくん』、春大を『ひろくん』と呼んでいる。(大地は不明)


輝春てるはる

 大地の長兄。4月23日生まれ。忠勝の2つ下の後輩。

 妻子持ち。妻の睦美むつみは2つ年下で、親の紹介で知り合い、在学がかぶる1年間をお見合い期間(試しに1年間付き合った)とした。その後、婚約、結婚。3人の子(光汰こうた実惟みい愛惟あい)を授かる。

 菖蒲のことを『天使』と言い出した張本人。『天使』のときもあれば『菖蒲ちゃん』のときもある。

 若(師範代)→当主(師範)。


春大はるひろ

 大地の次兄。3月28日生まれ。忠勝の直接の後輩ではないが知り合い。

 妻子持ち。今は息子1人。

 恋多き男。運命の相手多数。歴代の恋人は、ある意味すごい人が多かった。そのうちの1人ために、上級騎士への昇格試験をすっぽかし、上級騎士になるのが数年遅れた。

 菖蒲のことを『天使ちゃん』とだけ言うが、刻光のように名前を覚えていないわけではなく、大地をからかっている。



芝崎しばさき

 伯爵位。


和也かずなり

 すみれの最初の結婚相手。12月8日生まれ。現当主。再婚済み。セクハラ、差別発言のひどい人。

 菖蒲は自分の子だ、と連れて帰るために湖月邸にやって来た。菖蒲が自分の思い通りにならない、髪が浮いたりする、傷痕があることがわかると、「化け物」「二度と来ない」と退散した。


【和也の両親】

『若い女と結婚したい』という1人息子の希望を叶えるため、谷原家に金を積んだ。


【再婚相手】

 7月14日生まれ。和也の16歳年下。結婚前は平民。

 現在、不倫中?



谷原たにはら

 子爵位。すみれの実家。


【両親】

 家族のためにはお金を使い、贅沢をする。家族に、娘2人は入っていない。


【ゆり】

 すみれの姉。6月28日生まれ。長女。現在の姓は『大西おおにし』。

 すみれと仲良しだった。すみれが家を追い出されてから、『連絡は本当に必要なときだけ』と2人で決めた。(実家にちょっかい出されないように)

 すみれが亡くなってからは、忠勝が引き継いだ。お互い連絡先を知っているが、やり取りをしたのは数回。

 菖蒲と会うときは、忠勝と一緒のときと決めている。


正義まさよし

 ゆりの弟、すみれの兄。2月19日生まれ。長男。既婚。

 両親に感化され、ゆりとすみれを下に見ている。すみれが家を追い出される時も、手を差し伸べるようなことはしなかった。



◎黒羽の友達


中川内なかがわうち みなと

 4月2日生まれ。剣術部所属。子爵家、長男。姉がいる。騎士の家系ではないが、騎士を目指している。


沢見さわみ 瑛太えいた

 6月7日生まれ。剣術部所属。父が騎士。父に憧れ騎士を目指している。華族が嫌い→好きではない→人による。


町本まちもと 文博ふみひろ

 10月28日生まれ。文化系の倶楽部所属。実家は食堂。読書が趣味。本が好き。

 黒羽とは図書室で知り合い、友達に。瑛太と湊とは、黒羽を通じて知り合った。



◎元5人組

 5人仲良しのときは、『お茶会にいるかっこいい男の子ランキング』を10位までつけていた。痩せた慶次は全員の5位以内にランクイン。


濱田はまだ 郁恵いくえ

 1月19日生まれ。男爵令嬢。菖蒲の1つ年上。きれい系。慶次にかわいいと褒められたことがある。

 菖蒲を仲間外れにしようとしてきて……。


落合おちあい 静香しずか

 4月16日生まれ。男爵令嬢。菖蒲の1つ年下。ランキング1位は慶次。

 郁恵と一緒に、菖蒲を仲間外れにしようとした。和解済み。


根尾ねお ひとみ】

 1月21日生まれ。男爵令嬢。菖蒲の1つ年上。かわいい系。郁恵のいとこ。母親同士が姉妹(郁恵の母親が姉)。

 すぐにマウントをとろうとする郁恵をやり過ごしてきたが、つい反論してしまったことで……。


手柴てしば 明菜あきな

 4月29日生まれ。男爵令嬢。菖蒲と同い年。明るく、ハキハキている。

 静香と姉妹のように仲良し。先にお茶会デビューし、知美と友達に。そのあと、郁恵とひとみと友達に。お茶会デビューした静香に、3人を紹介した。


寄井よりい 知美ともみ

 7月3日生まれ。男爵令嬢。菖蒲と同い年。スタイルがいい(メリハリがある)。

 5人で忠勝の話になったときに、仮面の事情を知っていた子。



◎その他


【探偵】

 和也が、すみれと菖蒲の捜索のために雇った人。現在は……?


【怖がりのおにいさん】

 菖蒲と一加と一緒にお化け屋敷に入ってくれたカップルのおにいさん。

 お茶会で給仕をしている?


丹羽にわ 公典きみのり

 子爵。6月16日生まれ。

 郁恵と静香のお茶会を取り消した人。


【黒ジャージの学生】

 黒羽に嫌がらせをしていた、身分が高そうな、顔の整ったジャージ姿の男子学生。ジャージのラインは同学年。瞳の色を茶→金と変えていた(カラコン。普及はしてない)。どちらが本当の色かは不明。

 ある日パタリと現れなくなった。






▼登場人物を年齢順に並べてみた▲

(菖蒲を『0』とし、年齢は学年で区切ってます)


?? 勉(じいちゃん先生)

53 刻光(大地父)

42 結衣(大地母)

37 和也

30 ゆり(すみれ姉)

29

28 正義(すみれ兄)

27 律穂

26 慶太郎、公典(お茶会を取り消した人)

25 忠勝、すみれ、徹、理恵

24

23 輝春(大地兄)

22 忠勝の弟、春大の妻(大地義姉)

21 小夜、秀樹(小夜夫)、風子(小夜友人)、睦美(大地義姉・輝春の妻)、和也の再婚相手

20 春大(大地兄)

19 ひな

16 大地

15 隼人

13 つぐみ(隼人妹)

12 悠子

05 黒羽、湊、瑛太、文博、黒ジャージの学生?

04 慶一

01 郁恵、ひとみ

00 菖蒲、慶次、一加、一護、茂、明菜、知美

-1 静香

-2 光汰(大地甥)

-5 実惟(大地姪)

-6

-7 愛惟(大地姪)

-11 春大の息子(大地甥)

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