第79話【うちの嫁は悪鬼羅刹の如く】


 皆さんこんにちわ!!僕は影武者魔王だよ。


 ある日ひょんな事で亡くなった、魔王様に代わって日常を過ごしています。


 今までの経緯を簡潔に述べると……


 ①まずは魔王様が不慮の事故で、天に高い高い他界他界します。

 ②魔王様家族と遭遇エンカウントしました。

 ③結婚200回目記念日にて、家族の絆が芽生える。

 ④娘のフレデシカの夢だった〝憎虚憎虚幽怨血〟にて、束の間の休暇

 ⑤死亡寸前の所を母上に助けられる。

 ⑥愛くるしくて可愛らしい、ユリシャ妃が〝テヘペロ〟と語尾にハートマークを付けながら、猛者達が待つドームへ←今ここ



我集憎虚憎虚力自慢大会会場ニコニコマッスルフェスティバル


 130cmの妃様は背伸びしても人だかりでステージが見えない。

 だから、200cmある娘に肩車をしてもらいながら言った。


『あら……随分と人がいるわね?ここにいる全員ぶっ飛ばせばいいのかしら?』


 愛らしい見た目で物騒な事を呟く母上に対して娘は、『う~ん。ママ上より大きな人達しかいないねぇ~。』と、無邪気にディスった。


『フ~ちゃん?ママの魔絶究極指弾かよわきデコピン喰らいたいの?』


 そう言いながらユリシャ妃が人差し指を弾く度に、〝暗黒魔空間カオスホール〟が出来ている。


 影武者は4Mの視線から腰を折り、虐待愛の鞭をしようとする妃様を静止する。


『まぁまぁ物騒な事言うでない。楽しもうではないか?』


 その時だった――――場内に響く声が観客を奮い立たす。


『どうもどうも本日の実況を担当致します。MCまかいちゃんです!!』


 ――――『それでは皆さん!!ステージに注目をば!!』



【このお話は、コメディなのに流血バトルの予感だよ!!】

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