第54話【他人のそら似って言うけども本人100%だよね?】


 魔王様家族を大袈裟な身振りで、見送った〝幽怨血〟のマスコット二匹は、あることに気づいた。


『マオくん、今の人達……マオくんそっくりじゃなかった!?』


『そう言う、マッニーこそ似てたよね!?』


『まさかあの人達って本物の魔王様―――――』


 互いに着ぐるみ越しで話す二匹は、息を合わせ頓珍漢とんちんかんに至った。


『『』』


歴代史上大人気の現魔王様コスプレは、当〝幽怨血〟では珍しくないらしく、年中無休で四季など関係なく現れる――――比較的ポピュラーかつ定番の格好らしい。


『それにしても魔王様も似てたけど、王女様と妃様も似てたよね~』


マッニーがそう言うとマオくんが興奮気味に返答した。


『ね!珍しいよね!?。あのと言われる〝ユリシャ妃〟と歴代最高の権威を持つ〝魔王様〟と、その血を色濃く受け継ぐ一人娘の〝フレデシカ王女〟も完璧な再現度だったね!!』


【母上へ 幽怨血のアトラクションは次回みたいだよ!!】

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