第108話 片手ビルなんか大っ嫌ぃ!



 ようやく魔法生物が消えた静かになった綺麗な世界。だけど黒い雨に浄化された裁かれたはずの景色は、いつもとあまり変わらない。。。


 青いお空には白い雲がプカプカしてて、地面には灰色のビルや色々のお家がごちゃっとしてる。。。そんな見慣れた見飽きた足下に広がる景色の中でただ一つだけ以前まえと違っているのは、この無駄に広くてつまらない街からいつも聞こえていた耳障りな雑音が消えたこと♪

 今この街には、ウジャウジャ蠢いていた人間生ゴミは誰も居ない。ププー!と五月蠅かった偶にみこメテオしようかと思った自動車だって一台も動いて無い。まるで時が止まったみたいな街並みはとても静かで♪。。。。。どうでもぃぃ。



 。。。だってこの世界にはもぅ、みこ独りだけしか居なぃのだから。



 あのね、みこはね?別に魔法少女さっきの人達を皆殺しにしたかったワケじゃないんだよ?

 ただみこは、放っておいて静かにしてて欲しかっただけ。あのお姉さん達がみこに意地悪をしようとしなければ、みこはきっと何もしなかった!此処で、足をプラプラしながらこんな風に座ってるだけだった。。。。。多分。



(ベキベキベキベキ!!!)



 それなのに。。。みこがそうやって思っていても、静かな平和な時間はこうやって直ぐに終わる。。。。。みこはもう誰も殺したくなんか無いのに放っておいて欲しいのに何も壊したくなんか無いのに静かにしてて欲しいだけなのに。。。みこはただ、ぉ姉ちゃんに会ぃたかっただけなのに。。。。。



 みこの足下から聞こえたスゴく大きな音は、地震と間違える位にビルを揺らした。危うく落っこちそうになったみこは、宙に浮かびながら地上へと降る。

 眼を閉じると、今まで感知したことの無い位強大な気配が地下に張った障壁みこバリアを攻撃している。このヒビが走るみたいにとてもウルサイのは、その強大な何かが障壁を叩く音。


 。。。でも攻撃されているからって、別にみこは助けになんか行かない!


 だって、この程度の攻撃でみこバリアは破れないからみこにはもぅ関係無ぃから。。。。。



(ビキバキビキベキベキボキー!!!)



 それからもっと大きなウルサイ音がして、魔法協会本部のビルが地面から抜けた。抜けたよりは、持ち上がった?って方が正解かな?

 地下みこ障壁バリアをベキベキしてたその強大な何かモグラさんは、障壁バリアが割れないから障壁ごとそのまま地下のお部屋を地上に持って来たみたい。倒れるビルを避けながら見たその何かモグラさんは、多分魔法少女生き残りなんだと思う。。。

 だって、白くてピカー!って眩しいその強大な何かモグラの魔力からは、怪人生ゴミ嫌な腐った臭いがしない。それに、こんな大っきなのをビル出来るのなんて魔法少女しか居ないもん。



 世界中の魔法少女を駆除したに降り注いだ黒い雨。

 その雨から唯一宿れたのは、みこが張った障壁みこバリアの中だけ。。。もしかしたらあのピカピカ魔法少女モグラは、雨が降る直前にそれに気付いて障壁バリアの下に隠れていたのかもしれない。だからきっと、無事だったのかな?



 そんなどうでもいい事を考えながら、みこは白いお面を被る。魔法少女はドレスなのに、スゴくコードに合って無いこのヒビ割れたお面をどうして持ってるのかは、もぅ忘れた。。。



 みこはね、別に魔法少女女の子を絶滅させたいワケじゃ無いんだょ?。。。だけど、まるで本物のGみたいにコソコソとみこバリアの下狭い隙間に隠れていたのが気に入らない気持ち悪い。だからこの魔法少女ゴキブリも、ついでに殺す。

 だって、みこが大事に取って置いたお人形おやつを勝手に触ろう食べようとしたんだよ?



 。。。あの二人はみこが殺すの。後でみこが殺すんだから、横取りなんか許さない!!!!!!!!!



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