第88話 意地悪なんか大っ嫌ぃ!



 。。。お姉ちゃん、どうしてみこのことは助けてくれないの?




「ウフフフフ。みーこちゃん、しっかり防御しなきゃそんなんじゃ死んじゃうよ?♪」


「チッ。。。」


「今度こそ、逃がさない!」


「クッ。。。」




 前と後ろ、右と左、上と下。。。

 二匹の魔法少女目障りな姉妹は、みこに仲良く意地悪をする。

 お姉ちゃんは急所を狙い、妹は大剣力付くにブンブンとみこの防御を崩そうとする。。。そんな二人の息の合った気持ち悪い連携に、みこの双剣手数は段々と減っていく。



 お姉ちゃん、痛ぃょ。。。



 斬られた所なんか知らない。がじゃ無いの。。。お姉ちゃんと楽しそうにみこを襲う遊んでいる眼鏡の眼鏡笑顔が、何だかとってもズルかった。


 みこだって、お姉ちゃんが居るのに!

 みこだって、お姉ちゃんと一緒がいいのに。


 ねぇ、どうしてみこのお姉ちゃんはみこの側に居てくれないの。。。?




(バリン!)


「ウフフフフ♪みこちゃん、もうお終いなの?そんなこと、無いよね。。。?無いよね!ハハハハハハハ♪ホラ、みこちゃん早く立って!早く反撃しなきゃ!いっぱいいっぱい大怪我しなきゃ!!!

 。。。だってソレじゃぁ、全然ごめんなさいには足りないよ?ね、だからもっといっぱい、私達とアソボウ?フフフフフ♪」


(パキパキパキパキ!!!)


「無様、この程度の子供バケモノに手も足も出なかっただなんて。。。無様無様無様無様無様!!!!!」


(バリバリバリバリ!!!)



 二匹姉妹同時攻撃なかよし障壁バリアを壊され、硬いビルの壁に思い切り叩き付けられたみこ。そんなみこに二匹姉妹は、氷の棘オレンジ雷を纏った風刃緑色をした魔法で追撃をする。何度も何度も、たくさん意地悪をするの。。。


 久しぶりにたくさん流れる血が痛くて、障壁を張り直すのが面倒くさい。朱色の氷棘で壁に串刺された肩や太ももがウザくて、ビリビリする雷風刃に斬られた腕やほっぺがウザくて。。。もぅ、我慢が出来なぃの。




「フフ。。。ねぇ、みこちゃん?どうしてみこちゃんが今、そんな痛い思いしなきゃいけないのか知ってる???」


知らない。。。。。。。。。


「それはね♪みこちゃんが先生の言うことを聞かなかった悪い娘、だからだよ。。。?

 あのね、みこちゃん♪先生の言う事に、間違いなんか無いんだよ?先生の言う通りにすれば、誰も悲しまなくてよくなるんだよ?先生の言う通りにしてれば五月ちゃんだって生き返。。。五月ちゃん?


 違うの!!!ごめんね、五月ちゃんごめんね!もうすぐ、もうすぐ生き返らせてあげられると思うから、お願い。。。そんなお顔で私を見ないで?半分こなそんな身体で私にしがみ付かないで!!!イヤ!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」



眼鏡ッ娘委員長バーミリオン!しっかりしなさい!!!私を。。。私だけを見ろ!

 大丈夫。ほら、もう何も居ない。もう何も怖くない。貴女の前には、私だけ。貴女は、何も悪くなぃ。。。」


「ハ、ハ、ハ。。。。。お姉ちゃん、だけ?お姉ちゃん。。。お姉ちゃん。ふぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」


「。。。ぃぃ、娘」




 我慢出来ないのは、二人二匹の魔法少女仲良し姉妹魔法攻撃意地悪なんかじゃ無い。。。みこがもぅ我慢出来なぃのは、さっきから見せ付けられる漂い続けるお姉ちゃんの優しさ。カメムシの臭い。


 ズルいズルいズルいズルいズルいズルいヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダ。。。もぉこれ以上、我慢出来ない見たくない!!!!





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