第47話 因縁なんか大っ嫌ぃ!




「。。。邪魔」


「連れないっスね~?まぁ~だ、あの双子ちゃん逃がしたこと怒ってるんスか?どうせあの傷じゃ助からないんスから、ほっとけばいいんスよほっとけば♪

 それよりロリッ娘にはもっと、スミレコッチに集中して欲しいんスけどね?スミレはお股この前、返す気満々♡なんスから♪」




 ガキン!ガキン!と、紫色の魔法少女しつこいコバエはまだ死んで潰れてはくれない。。。相変わらず私の攻撃をさも危なそうにワザとギリギリで捌かれてるのは、やっぱりムカつく目障りなんだけど。



 みこは、全然わりとイライラはしていない♪



 どうしてかは、知らない。

 さっきまではあんなに目障りで、早くブッ殺し叩き潰したかった魔法少女ゴキブリ達。だけど今は、殺し損ねた双子緑色魔法少女虫ケラのこともどうでもいい気にならないくらい私のはスッキリしている。

 スッキリなのは、メンタルな目に見えない部分だけでもなくて。ついさっき。イライラの限界を迎えて目の前が真っ赤っ赤綺麗な血色に染まった後くらいから、あんなにジンジンしていたお股も、魔力の使い過ぎでクタクタだった身体も全然何も気にならなくなって、逆に調子が良いかも?と思殺せ、潰せと煩かったえるくらいに軽く声も聴こえなくなっていた。




「す、すみれさん!」


「なんスか?」


「あ、あの私達も。。。」


「。。。チッ!」




 気分がいからと言って、あの魔法少女ゴキブリ達を見逃してあげるのかは別のお話。もしも、あの二人が私のお姉ちゃんにコレ以上何かするを連れて逃げるなんて素振りをしたら、絶対す直ぐす、今度こそさない。。。




「何、寝惚けたこと言ってるんスか?使えないクズどもが戦ってもないクセに

 だいたいアンタら、そのまま先輩ソレ連れて逃げたりしたら、このロリッ娘に地の果てまで追い回されて100%ブチされるっスよ?このロリッ娘は、そこにお姉さんソレが在るから大人しく此処に居るんス。

 言わば、アンタらは足止役抑止力ッス。だから二人には、此処に居て貰わないと困るんス♪」


「で、でも!」


「アンタら、本当邪魔煩いっスね。。。?

 観てて解んないんスか?♪さっきと違って、アンタらを逃す隙なんか欠片も無いっス。正直レベルアップされてから、スミレも楽しくてたまら手が離せないんスよ♪

 それにスミレも、アンタら二人のことはちゃ~んと考えてるっス♪だからぁ〜♪もうしばらく、大人しくしていて欲しいっス♪


 。。。て言うか。これ以上ボクの楽しみの邪魔をするなら、君達からすよ?」


「「「。。。」」」




 紫色コバエの、みこのことは、全部解ってますけど?ロリッ娘の事はお見通しっス♪みたいな口振りがイラつく。。。


 紫色コバエの言うように、コレが本当にレベルアップ?なのかは、解んない。

 でも確かに私の見た目ドレスは、ちょっとだけ変わった。。。私の魔法のドレスは、お姉ちゃんとお揃いの赤と紅と白が綺麗な可愛いヒラヒラ。

 だけど今は、白い部分は黒く染まり。

 デザインも、ちょっとだけタイトに変わってしまっている。。。


 みこはお姉ちゃんと一緒が良かったのに、コレ元には戻らないのかな?




「さてロリッ娘?♪外野も煩いっスから、そろそろスミレも本気でいくっスよ?♪

 お願いっスから、直ぐには死なないで欲しいッス!!!♪」


「。。。」




 ドレスが気になって仕方がない考え事をしていたみこに、あの紫色はニヤッ♪としながら『直ぐには死なないで』と、そう言った。

 けどそのわりには、紫色の攻撃は大した脅威を感じない。。。


 もしかしたら、まだ警戒してて様子見をしてるのかもしれないから、みこはワザとを弾かれたフリをしてみる。

 ワザと隙を見せたみこの胸元へ紫色の追撃が餌にコバエが喰いついて来ることは無く、そればかりかあんなにネチッこしつこかった攻撃自体もピタッと止んでしまった。どうしたのかな?




「。。。なんスか、ソレ?。。。もしかして、そんなのが誘いのつもりっスか?

 フフ、フフフフ、アッハハハハ。。。。。。舐めるのも大概にしろよ、このクソロリがぁーーーーー!!!」




 何が気に触ったのかは、サッパリ解んない。

 でもやっぱり、紫色コバエは全然本気なんて出してはいなかった。

 バチバチ、バチバチと再開された魔法のの突きは凄まじく。ソレを捌き、躱しても纏った紫電がビリビリイライラする。




「チッ!。。。気高く燃ゆる炎の番人よ。我欲するは、万象を焼き尽くす地獄の覇剣。


『なんスか?♪まぁた極大魔法っスか?クク♪

 そう言うのを!バカロリの一つ覚えと!言うんス、よ!!!』


 灼熱の獄炎よ、混沌を焼き払い罪深き。。。チッ!

 世界に、浄罪の終末を、、、もたらせ!!!」




 バチバチ、ビリビリと。みこの並行詠唱を邪魔する紫色の攻撃コバエの羽音は、とてもしつこいウルサイ。。。

 けどそんな程度じゃ、優しウザかったお姉さん変態メガネにスゴイね♪って褒めて貰ったみこの魔法詠唱は止められない!




『紅に煌めく地獄の覇焰(クリムゾン・インフェルノ)』


「。。。。。。なぁんだ♪ただの血に飢えた化け猫クソ生意気なロリッ娘かと思ったら、意外と器用なトコもあるん頭は回るんスね?スね?♪」




 再び現われた焰の極大魔法を、使ったりなんかしない。私はその莫大なを、自分のに閉じ込めてみる。。。。。。思った通り。極大の焰を纏ったは、打ち合った紫色のしつこいイラつく槍のビリビリウルサイ羽音を焼き消した。コレならきっと、れる♪




「さぁ♪此処からは全部、私のターン。もう、なんかの好きにはさせない!!!」




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