闇堕ち魔法少女の世界征服(ワールドブレイク)〜お姉ちゃんがスゴイ魔法少女だったからって、妹も大人しくカワイイ魔法少女になると思ったら大間違いなんだからね!
22時55分
闇堕ち
第1話 お姉ちゃんなんか大っ嫌ぃ!
「ご、ごめんね?みぃちゃん。お姉ちゃんね、また急用が。。。入っちゃった」
「ヤダヤダヤァダー!お姉ちゃん明日は、
「えっと。。。また今度じゃ。。。ダメ?かな」
「ヤダ!!!明日じゃ無かったら、もうお姉ちゃんとは一生口きかない!絶対絶対きいてあげないからね!!!フン!」
普段は言わない、小さい子みたいなワガママ。
私のお姉ちゃんは、よく急用が出来る人だった。何となく理由は知っていたし、仕方の無いことだって解ってもいた。
でもこの日だけは、どうしてもイヤだった。どうしても。。。行ってほしくなかったんだ。
「はにゃぁ~、困ったなぁ。。。。。。
ヨシ♪解った。じゃぁお姉ちゃん、絶対明日の朝までには帰って来るから!ね?それでどう???」
「。。。絶対?」
「うん。絶対♪だから、みぃちゃんは良い子にお留守番しててね?」
「だったら、まぁ仕方ないな。。。でも絶対の絶対の絶対だからね?
嘘吐いたら、本当に本当にお姉ちゃんとはもう一生口きかないからね?」
「わかったわかった。それじゃぁ、パパッ!と行ってくるからね♪」
「。。。行ってらっしゃい」
渋々お姉ちゃんを見送った次の日の朝。
この日の目覚めは本当最悪で、そしてすごくすごく寂しかった。。。
だってあれだけ絶対って約束したのに、結局目が覚めた私の隣にお姉ちゃんは居なかったから。。。
************
私のお姉ちゃんは魔法少女だ。
多分、この名前を知らない人は居ない。
ニュースになっただけでも、三回は世界を救ってる。そんな現代最強とも謳われる、超有名な魔法少女。
それが私のお姉ちゃんだった。
けれど逆にそんな最強の魔法少女、
もしかしたら、気付いていたのは私だけ。。。なんてこともあったかもしれない。
他の魔法少女がどうかは知らないけど。
私のお姉ちゃんは、決して自分の力をひけらかしたりしなかった。どんなに苦しいことや辛いことが起きても、絶対に秘密を明かさなかった。たった一人の家族である、私にさえも。。。
「お姉ちゃんの嘘吐き。。。すぐ帰って来てくれるって約束したのに。。。」
「。。。。。。」
「。。。お姉ちゃん。ねぇ、起きてよ?」
「。。。。。。」
「。。。ねぇってば!。。。。。。約束破ったから口きかないのは、命の方なんだょ?
お姉ちゃんは、ごめんねって命をいっぱいいっぱい、ギュッてしてくれないとダメなんだょ。。。?
命が仕方ないな許してあげる。って言うまで、いっぱいいっぱい構ってくれなきゃダメなんだょ?
なのに、どぅして眠ったままなの。。。?
お姉ちゃん。。。お願い。。。起きてょ。。。
今日はね。。。命の、命のお誕生日なんだょ。。。?だから起きてくれなきゃヤダょ。。。。。。ぉ願ぃ、だから。。。命を、独りに、しなぃで。。。」
結局私のお姉ちゃんは、二度と帰っては来なかった。。。
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